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Author:フレ
物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。

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Marvin Gaye - What's Going On 

ホワッツ・ゴーイン・オン レッツ・ゲット・イット・オン+2

 ソウル界の名盤として誉れ高いアルバムを挙げよと云うと必ずベスト5内、いや、ベスト3内には入ってくるであろうマーヴィン・ゲイの「ホワッツ・ゴーイン・オン」。正直に書くと…、苦手だ。この名盤を苦手としてどうする、と言われればそれまでなんだけど、何となく重いっつうのとハマり込めないっつうのがある。どこか宗教チックな部分があるからかもしれないけど、自分には音的に受け付けにくいらしい。やっぱりさ、何度も聴いてみたワケさ。だからアチコチで書かれているような優しさとか苦悩の後のアルバムとか向こうの世界から戻ってきてからのアルバムだとか、色々読んで見知った後でも聴いてみるんだけど…、イマイチ受け付けない。

 1971年リリースで、ベトナム問題とか公民権問題などなどを一括りにして歌詞としてもトータルアルバムを創り上げたという意味でブラックもんでは初めてじゃないかと言われているくらい画期的な作品だったようだ。もともと精神的にはシド・バレット並に変な部分がある人だったらしく、スピリチュアルな面でも相当向こう側の人のようだ。だからと言って音楽には凄くそういう美しき世界みたいなのが反映されているのでへぇ〜ってなモンだけど、音的にパーカッションと歌と何となく流れている鍵盤のボーッとした音、ベースとかもあるけどあまり目立たない。なんかパーカッションが辛いのかな…。

 歌メロ的には凄いよく出来てると思うし、一般的に良い曲ってのもわかるんだけど、そこまで弱々しくなれないっつうかなぁ…、似たような曲調っつうか作風が多くて通して一曲って言われればそれまでだけど、メリハリに欠けるし、ちと辛い。このアルバムでこんなレビューっつうのも珍しいんだろうけど、歴史的背景を知って、その時代に聴いていればまた違ったかもしれないけど、今聴いてみると…、ん、自分的にはダメな作品だったなぁ。モータウンの最期の砦みたいな所あったけど、自分的にモータウンってのはやっぱ60年代までかな。その辺が明るくてキャッチーで良いよ、うん。

Sly & The Family Stone - Dance To The Music 

 JBに迫るほどのファンクさとロック色を強めたソウルなグループってのはスライ&ザ・ファミリーストーンとP-Funk軍団くらいなもんじゃないだろうか。プリンスってのもありなんだが、もちっと後の話という感じがするので、やっぱスライかなぁ。もうすぐ、っつうか来週?には来日公演が行われるんだよね、確か。体力の問題からかほとんどステージに出てこないとかあまり評判の良いライブとは聞かないけどやっぱ歴史が動いているっていうのは見ておきたいって心境にさせるものだ。うん、行く予定は特にないんだけど金髪モヒカンでピアノの前に座っていたスライのこないだのテレビでのインパクトはもの凄かった。生きてたんだ〜って感じの方が強くて、そのパフォーマンス性ってのはあまり気にしてなかったけど、どうなんだろうね。

ダンス・トゥ・ザ・ミュージック(紙ジャケット仕様) アンソロジー

 1968年リリースのセカンドアルバム「ダンス・トゥ・ザ・ミュージック」。うん、時代的なモノでこれが良いかなぁ〜と。この後の「スタンド!」は前にもう書いてしまっているし、名作と呼ばれる「暴動」にしてももう書いたことあるしさ。そもそも「暴動」ってちと暗いっつうか独特の世界で夏の暑さに望むファンキーサーじゃないからねぇ。んで、セカンドアルバムの「ダンス・トゥ・ザ・ミュージック」ってのは暗さがまったくなくって、かと言って滅茶苦茶ファンキーで気合いのはいる作品か、っつうとそうでもなくって、その辺の妙〜なバランスがスライ&ザ・ファミリーストーンの面白いところで、ロックバンドでありながらファンクバンドっつうかさ。そもそも白人黒人の混合バンドって珍しいし、しかもそれが60年代に出てきていたってのは凄いことだよね。人種差別が云々って言われていた時代にやってたんだから。んでリーダーのスライはビートルズやストーンズからの影響も明言しているし、音的にもロックフィーリングは出てきているから彼等はロックの世界で認知されてきたんだと。代表的なのはウッドストックの出演によるインパクトかな。

 それで、このセカンドアルバム「ダンス・トゥ・ザ・ミュージック」なんだけど、最初からもうタイトル曲の軽快なダンスソングで、ノリも良いし踊れる曲だもんな。以降、アルバム全編に渡ってキャッチーで明るくてノリの良い、そして全然重くないスライ&ザ・ファミリーストーンの初期のファンクバンドさが聴ける。「Dance To The Medley」はちょっと時代の洗礼を受けていてサイケデリックな雰囲気を醸し出しているけど彼等のファーストの延長だと思えば何て事はない。いやぁ〜それにしてもやっぱりベースラインが面白いし、効果的な音の使い方が既にあちこちでタメされていて、こういった実験が後の「暴動」なんんかで花開くってトコか。

 一般的には結構取っ付きにくいバンドなのかもしれないし、名盤と呼ばれている部分ではスライ&ザ・ファミリーストーンの良いところがわかりにくいかもしれないので、「アンソロジー」とかのベスト盤が良いんじゃないかな、と。ただ、強烈なグルーブってのとはちと違うのでJB並のファンクを期待するとスカされます。気怠いグルーブはお得意だけどね。



James Brown - Say It Live and Loud: Live in Dallas 08.26.68 

 ブルースとファンクの融合なんていう面白い試みを聴いてみると、それはそれで楽しめるんだけどどこか消化不良で、やっぱりモノホンのファンクっつうのを聴きたくなるものだ。しかし、そんなのいっぱい知らないしプリンスに飛ぶっつうのもちとなぁ〜と思うのでやっぱ定番のジェームズ・ブラウンってトコですか。この人、凄く色々な人に影響も与えているしサンプリングもされているので、耳にしたことある人は多いはずなんだけど、いざJBのアルバムを聴いたことあるかと言う段になると途端に手を挙げれる人が減る。多分リリースされたアルバムが多すぎるからなんだろうと思う。自分もそうだけどどれ聴きゃいんだよ、と。ザッパなんかとも共通するし、ブルースメンなんかとも共通するんだけどね、ベスト盤で良いかと言われるとちょっともったいないんだよね。

Say It Live and Loud: Live in Dallas 08.26.68 Sex Machine

 んなことで1969年リリースの強烈なアジテーションを打ち出した問題作、佳作、名作、と呼ばれる「Say It Live and Loud: Live in Dallas 08.26.68」。「Sex Machine」前夜の最高ライブとも言える代物でして、タイトルがインパクトあるので白人からは嫌われたとか黒人支持を圧倒的にしたとか、時代背景を考えるとキング牧師暗殺事件の後、そしてケネディ暗殺の後とアメリカが揺れている時期の1968年8月のライブを収録したものなのだ。だから時代背景を知って聴かないとこのアルバムの本当のインパクトってのはわかんないだろうし、歌詞もしっかりと聴いて取るべきものだと思う。残念ながら自分的にもそこまではきっちりと聴けていないので、ひとつの歴史的作品として聴いているだけなのだが…。それでもその鬼気迫るライブ感は凄い印象的だし、名作と呼ばれる所以だと。

 「Say It Live and Loud: Live in Dallas 08.26.68- 声を大にして云え、俺は黒人で誇りを持っているんだ」と。逆説的な人種差別ですらあるこのタイトル曲は決してハードなファンクソングではないけど、後のJBをイメージするシンプルなファンキーソング。こういうのってホントにリズムだけで進めていくっつうから楽器の音色とか云々じゃなくてグルーブだけで持って行かれる感じ。熱い。アルバム中いくつかはお得意のR&Bバラードがあって、それはもうJBの得意技なので感動しまくりの歌なんだけど、やっぱり強烈なのは「Licking Stick」とかに出ているようなうねるようなベースラインに乗ったチャカチャカしたギター、そしてJBのリズムの歌。これだよこれ。うん、黒い音にハマる人を理解できる思い切りファンクなナンバー。R&Bとファンクの中間なのかな、これ以降のライブとかでは圧倒的にファンクだからね。ま、P-Funkの面子がまだ参加していないアルバムでありながらこのグルーブっつうことはやっぱJBの音楽性だったワケだ。メイシオ・パーカーのサックスはここでも強烈に響いてます。

 暑苦しい夏に暑苦しい音、でも思いきり熱くなれるアルバムでもある音。ロックだけじゃなくてこういう音でも心意気は一緒なんだよね。この時期ってさ、スライにしてもマーヴィン・ゲイにしてもJBにしても、もしかしたらジミヘンにしても黒人が凄く奮起していた頃で、やっぱり根本的なパワーの根元にブラックというのはあったと思うもん。自分的にもあまり触れない部分だけど、ロックの軽い部分では決して相容れられないソウルの深みってあるだろうな、と。んなことを時代を考えながら聴くとふと思った。



James Cotton - High Energy 

 ちょっと変わり種のブルースというワケでもないけど、ハープでブルースを奏でる人ってのは実はそんなに多くない。もちろん有名どころがその名声を欲しいままにしていることが多くで、云わずと知れたソニー・ボウイとかね。後はリトル・ウォルターとかポール・バターフィールドとかになっちゃうんだけど、もう一人有名で且つ変わったサウンドをやっているのがジェイムズ・コットン。ま、顔立ちがブルースメンって感じじゃないけどさ(笑)。それでもマディ・ウォーターズのバックでハープ吹いてたりするのでその筋ではかなり有名な人のハズ。

High Energy Live & On the Move

 1975年にリリースされた自身のソロバンドによるアルバム「High Energy」なんだが…、なんでこんなもんがコレクションにあるのか不思議ではあるが…、うん、何十年ぶりに聴いたんだろう?完全にファンクです、はい。リズムがもう完全にその世界。が、しかし、要所要所に入ってくるギターのソロはともかくハープソロが完全にブルースなんですな、これ。だから凄く妙〜な雰囲気を出していて、このバックのファンキーさにハープの音って似合わないぞ、いや、聴き慣れないぞ、って感じ。ま、でも音楽なんてのは何でもありだからこれを認めてしてどう感じるか?なワケで…、後に流行したソウルジャズみたいなモンだろうか、それを70年代にバシバシやっていたのソウル側の人間ではなくってブルース側の人間ってのが面白い。ファンクとブルースとの接近の面白さを実践している作品。ライブ盤「」の方がたっぷりとそのグルーブは楽しめると思うので、ライブ盤「Live & On the Move」ももちろんオススメ。

 王道ブルースのバックを務めていた人間がこういうのをやるってのはやはりブルースを知り尽くしたからというメンもあるだろうし、それで新たな音楽性を見出すってのは今のバンドミュージシャンでも同じことで、思い切りアンダーグラウンドというか全く注目されない世界でも同じように挑戦し続けていたミュージシャンもいたってことは重要でしょ。知らなきゃ知らないでいいんだけど、ささやかな楽しみだよね、こういう発掘ってさ。アルバムとしてどうだ、と問われると別にそんなに大したモンじゃないけど、いや、中途半端になっちゃってるので難しいんだけどさ、過程を考えると重要な作品じゃないのかな、なんて思う。

Johnny Guitar Watson - Ain't That a Bitch 

 ブルースとジャズの接近というのは様々な所で聴いたり見たりすることが出来て、根っこが一緒なんだなぁとつくづく思うんだけど、同じ黒人特有のサウンドってことは認識していたものの、全く関連性を意識しなかったのがいわゆるファンク。ファンクとブルースの接近というか融合というか合いの子と言うか…、もちろんあってもおかしくないんだけど実際に聴いてみるとそれはどこまでブルースなんだ?という気もする。しかし、一応世間的にはファンクなブルースとして名が通っている人がいて、多分瞬間瞬間で鳴らされるギターの音が非常〜にブルースだからだろうと思う。が、これはどう聴いてもファンクの部類に入る音だよなぁ…という人がジョニー・ギター・ワトソン。だからこそ多分名前の間に「ギター」を入れているんじゃないかと。

Superman Lover: The Ultimate Collection Ain't That a Bitch

 ホントはライブ盤を紹介したかったけどアマゾンにないので、とりあえずベスト編集「Superman Lover: The Ultimate Collection」を挙げておこうかな。ライブDVDなら入手できるらしいので、それもジャケ出しておくとして、とにかく派手な人です。この人ほど多様性に満ちたブルースメンというかファンク野郎ってのもなかなかいないでしょう。「Ain't That a Bitch」(なんつうタイトル…)からしてみても思い切りファンクで、パーラメントみたいなもんでさ、見た目もP-Funkみたいにとにかく派手。ブルースメンの派手さとはちょっと違う、ファンク系の派手さ。ところが「Doing Wrong Woman」なんてのを聴いたりするととんでもなくヘヴィーで切ないギンギンギターが泣いているブルースを奏でてくれるという人で、このギターの腕前がファンクだけをやるには勿体なかったっつうとこだろう。多用なアプローチを試みる素晴らしいミュージシャン魂溢れるブルースメンなのだ。

 ジョニー・ギター・ワトソンという人は、1996年5月にブルースカーニバルを開催した時の来日ミュージシャンだったんだけど、東京2公演を残したままその前の横浜公演の一曲目にてライブ中に心筋梗塞で倒れてしまいそのまま天命を全うしてしまったという、ある意味本望だったとは思うんだけど、日本人からしてみると非常に印象深いブルースメンなのだ。当時まだ61歳だったというからブルースメンにしては少々若目かもしれないが、立派に独自の世界を築き上げたブルースメン…っつうかファンク野郎、ってとこだ。こういう解釈によるブルースとファンクってのもあるんだなぁとつくづく思う人です。

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