Warm Dust - Peace for Our Time

Warm Dust - Peace for Our Time (1971)
Peace for Our Time/Warm Dust

 久しぶりにこの辺のB級ロックに手を出しているか?そうでもないか(笑)。今やどの時代でもB級路線になってしまったロックってのがあって、それはメタルだろうがメインストリームであろうが世界が広がっているので、その中から次世代に繋がる音が出てきたり実験的だったバンドが取り上げられてカリスマになったりするってのもよくあるお話。英国の70年代B級バンドは自らがそうなろうと決めていたワケじゃなくて勝手にそうなっちゃっただけなので何も狙ってはいなかったと思うんだけどね、それぞれが色々な音楽を編み出したりアメリカからの影響を受けて独自解釈していたりと、そのアプローチ状況が独特で面白い。

 1971年にリリースされたWarm Dustのセカンド・アルバム「Peace for Our Time 」は一般的(?)にはアメリカのあのChicagoに対するアンサーバンドと言われているみたいだけど、そんなにジャズブラスロックしてるか?っていう気はするし、ノリと勢いをブラスで作っているっていう雰囲気でもないから、大きな勘違いなのかもな、と思ったり。もっと実に英国的にブラス系の音を入れてきてて、それは音楽そのものに合わせていくってのよりももっと展開の一つの音として使われていたりするし、それで盛り上げていこうなんていう使い方じゃないし、湿っぽくて湿っぽくて…正に英国的。それでもこの時代にこういうのを入れて出してくるってのは何かと重宝がられていたのは確かだろう。この頃にブラスロックとして英国出身のバンドなんてIfくらいなんじゃないか?アングラでもそうそうなかっただろうし。

 んでね、このアルバム、ど初っ端から曲ごとの繋ぎでもそうなんだけど、ポエトリーリーディング…ってかあらすじの解説が入っててね、それで曲を繋いでってるからひとつのトータルコンセプトアルバムになっているワケよ。それで曲もつながっているからきちんと聞いて歌詞を見ていくと楽しめるようになっていると思う。自分はやったことないけど…。しかし何やりたかったんだろうなぁ…これ、って思うくらいの曲もあるし、売れる売れないで言ったら絶対売れないだろ、これ、って感じだもん。それでも楽しむ人もいるんだから価値はあるけど、普通はかったるくなるんじゃないか(笑)。



Richard & Linda Thompson - First Light

Richard & Linda Thompson - First Light (1978)
First Light

 リチャード・トンプソンの作品を聴く度に思うのはきちんとじっくりと腰を据えて聴かないといけない人だよなぁ、という思い。想いはあるんだけど、なかなか実際にそうやってギタープレイをじっくりと聴くという取り組みには進まないのはやはり独特のギタープレイ、コードワークなり音使いなりだからだろうか、多分自分的にこういう音を取って弾くってことが出来ないだろうなぁってのが大きいかもしれない。だって、相当ヘンなんだもん。それが個性なんだけど。

 1978年にリリースされた相変わらずの奥様リンダ・トンプソンとの作品としては4枚目となる「First Light」。例の宗旨替えしてから数年経過してからの音楽活動への復帰作とも言える作品だが、さほどその色は強くもなく、相変わらずの英国的サウンドで安心する。参加しているメンバーはややアメリカ系が増えている部分はあるけど、相変わらず昔ながらの友人たちは参加しているし、ドロレス・ケーンやマディ・プライヤなんてのまで参加しててなかなかその交友関係の広さをも物語っている。おちろんフェアポート組は言わずもがな、この人ってホントに人柄が良いんだろうなぁ、なんて勝手に想像しているが。

 音的にはしっとりと歌を聴かせるのがやや多いのかギターをこれでもかと聴かせるってんでもなくて当たり前だけど音を大事にした作風で、しっとり目の作品が耳につくけど、それでもトリッキーと言うか相変わらずなんじゃこりゃ?的なプレイも織り交ぜて聞かせてくれるので頼もしい。だからじっくりと聴いて弾いて解析して楽しまないと、っていつも思うんだよね。そういう意味ではリンだの歌声の美しさとかあまり気にして無くて、リチャード・トンプソンのギターばかり聞いている。この辺りの作品って今じゃほとんど触れられないから、さほど耳にする人も多くないとは思うけど、でも実は結構面白い…ってかこの人の作品で面白みのないのは多分ギター的にはない。音楽的にはあるけどさ。





Fairport Convention - Rising for the Moon

Fairport Convention - Rising for the Moon (1975)
Rising for the Moon

 深い…、実に深いと思う英国の70年代。ニッチなものが多いとかだけではなくて聴いてて改めて深い世界だと実感しちゃったワケで、何が?って言われても困るけど、こういう音世界ってどういうんだろうな、んでもZeppelinなんかもそのままやってるし、一方では確実に英国伝統の音だし、今の時代にこういうのやってる人たちがいるのかどうか知らないけど、それでもこの世界観ってのは深い。着実に英国では根付いているバンドなワケだし、ロックの世界への影響力ももちろん大きいし、そもそもそういう区分けをあまりしてないのかもしれない。ん〜、深い。

 サンディ・デニーが一時的に復活したFairport Conventionのスタジオ録音アルバム「Rising for the Moon」は1975年にリリースされているけど、これがもうFotheringayとFairport Conventionの合体劇で、どっちかっつうとFotheringayの色合いの方が圧倒的に濃いのはやはりサンディ・デニーがフロントに出てきているからだろうか、もちろんそれでも違和感なくFairpot Conventionではあるんだけどね。冒頭から明るめなジグナンバーで伝統的な音だけでなくそれをベースにしたエレクトリックトラッドの発展形、正しくその世界の実現で深みを実感するワケだ。アルバム全体では往年のサンディ・デニー的なエッセンスが強くてやっぱりこの直線的な嘆きの歌声ってのは唯一無二な歌。

 楽曲も粒揃いで後になってみれば名曲と呼ばれるものが幾つも入ってて、これまでイマイチテンション下がっていたFairport Conventionからしたらこれで再起と言わんばかりの名作に仕上がっているし、サンディ・デニー達も久々にネームバリューの恩恵に肖ったことだろう。リチャード・トンプソンとデイブ・マタックスがいないのが残念だけど、その分落ち着いた演奏になっているとも言えるか。この二人ってロックな人たちだからさ(笑)。







Spriguns of Tolgus - Jack With a Feather

Spriguns of Tolgus - Jack With a Feather (1975)
Jack With a Feather

 どれくらいの確立か、CDで再発します、って時にどうしてかアルバムジャケットが変わっているケースがある。もちろんアーティスト側の意向であることはほとんどない様子なので、売るレーベル側や権利を獲得したレーベルが売るために変えるのだろうけど、それがまた大幅に替えてる場合もちょこっといじる場合もあるというのがユニーク。それが90年代に古い幻のあルバムなんかでヤラれると、こんな色とかジャケットだったの?なんて思うものもあった。それから30年、ネットでもそういうのが普通に画像で出ていて、果たして何がオリジナル?みたいなのがワケ分からん状態になってることもあって大変。

Sprigunsの前身バンドSpriguns of Tolgusの記念すべきデビュー作品「Jack With a Feather」は1975年にリリースされているが、もうこの頃ってこの手のフォークサウンドってのが終わってる時期だったにも関わらず頑張って出てきたというくらいの才能だったと推測されるのだが、このデビュー・アルバム「Jack With a Feather」はかなりトラッドフォーク色が強いと言うかこの作品だけ聴いてたらトラッドのバンドでしょ、ってのは普通に思うし、クレジット見てるとマンディ・モートンの気合の入った作品ってのもわかる。ベースもギターも歌もプロデュースも全部やってるんだもん。まだまだ若かっただろうに。この時代だと珍しかったのかもしれないが。

 次作以降はもっとロック寄りになっていくんだけど、このファーストはホントにシンプルにトラッドフォークをやってて、サンディ・デニーを崇めて歌手やってるくらいだからそういう路線の歌い方だしなるほど、ってな所なのでそういう楽しみ方ができる。個人的にはこの路線でいてくれてよかったんだけど、やはりウケなかったんだろうな…バンド形態でのちょいとプログレッシブな方向に進んでいくのだな。

 そうそう、これがさ、もちろん昔全然手に入ることのないアルバムの一つで、オリジナル盤なんて見たことなかったんだよ。んでCD時代になって出てきて薄紫色のジャケットで、こういうもんなんだ…、なかなかおしゃれな色合いだな、なんて信じてたんだけど、いつしか何かで見ているとモノクロのジャケットが出ててね、あれ?これって…って思ってみればもちろんオリジナルは白黒のヤツ。う~ん、そうだったか…と。






Adele - Live In Grastonbury 2016

Adele - Live In Grastonbury 2016


 様々な歌姫がいるけど、ここ最近で圧倒的にそのトップの座に君臨したのがアデル。一般的にはこんだけ売れてるし話題にもなるから知ってて当たり前の存在なんだろうけど、ロック的な側面やそのヘンを漁ってるジジイ共からしたら別に聞く必要があるワケじゃないだろうというポップシーンの産物だろうとしか思えないのだが、どこかで聴いてしまうとその歌声の魅力に惹かれる。自分なんかはアデルの曲が良いっていう聴き方じゃなくて歌が良いという印象から入っている。実はこういうのはかなり珍しくて、曲がいいから聴くとかライブ映像をみてカッコ良かったから聴くってのが圧倒的でさ、まぁ、ギター好きだからギターが良かったから聴くってのはあるから歌が響いたから、ってのはもちろんあるか。それって、でもジャニスとかくらいで、ほとんど無いもん。ジャニスだってブルースの女王だからっていう形容詞があったから聴く土壌はあったワケで。

 ところがアデルってのはポップシーンの一人だからそんな聴く必要もないし、別にロックサウンドってんじゃないから音楽的にはまるで興味を持たない世界のハズなんだよな。それでもちょこっと何かで聴いてしまうと一瞬で何だこれ?え?みたいに刺さってきた。そう、彼女の歌って心にストレートに刺さってくるんだよ、歌と言うか、声が。上手い下手技術って話を超越してて刺さってくる、それがアデルの歌声の、正に持って生まれた才能でしかないけど、それをしっかりと武器として使いながら才能を大いに発揮している自然体な天才なのだろう。

 ブログ仲間「灰とダイアモンドと月の裏側の世界」の風呂井戸さんが最近取り上げてたアデルの先日の2016年グラストンベリーのヘッドライナーでのショウを見ててね、やっぱり凄いな、と。出産してからフルライブでこうして姿を見せたのはそんなにないだろうし。アルバム「25」は世界的大ヒットを放っているし、貴重度も高まっている中でのグラストンベリーのヘッドライナーなんて最高の舞台が整った中でのステージ。そりゃ本人含めてとんでもなく興奮するだろうよ。それが見事にBBCにより放送用として全てが捉えられてたことでYouTubeでも見れてしまうので、堪能していた所だ。多少カメラワーク修正して音を整えたら多分オフィシャルでリリースされるライブになるだろうな。この大ステージで普通にやり直ししちゃう度胸とかやっぱりハンパなく大物感溢れてるし、観客何人いるんだこれ?アデルもびっくりしてたけどどこまでも人の波…、そして完璧なバック陣営にそれらの全てを抑えて頂点に君臨しているアデル本人…、何か凄い。

 ライブそのものはホント、ただ歌って喋ってるだけなのになぁ…、何だろうなぁ、この感動って。やっぱり生々しくあのソウルフルな歌声がバキバキ刺さってくるからか…、タフな人だったら全然普通にポップスのひとつとして聞けちゃうんだろうけど、多少感受性が強い人は何かどこかで泣いちゃうんだろうと。別にそんなライブじゃないんだけどね。不思議な歌声だ、ホントに。そして自分で喋ってる中で何度Fxxkin’と言ってる事か…、本人もテンション上がってるんだろうからだろうけど、それがBBC放送ってのも笑えるけど、そういう英国の寛容さってのもいいな。



Frankie Miller - Once in a Blue Moon

Frankie Miller - Once in a Blue Moon (1973)
ワンス・イン・ア・ブルー・ムーン(紙ジャケット仕様)

 ロックに深入りし始めた頃、幾つかの本を漁りまくりアレコレ眺めてはチェックしてたり、ライナーノーツを見てルーツを探したりしてて、その時にパブ・ロック云々とか出てくる事もあったんだけど、既にパブ・ロックってのを自分の好みからは外していたのでパブ・ロックってあると後回し、もしくは範疇外ってことでほったらかしのままにしていた。それは今でもそのままで、パブ・ロックってのはやっぱり自分的には好みではないのだな、だからパブ・ロック的な形容詞が付いているとそれだけで聴かないってのは多い。じゃ、パブ・ロックってどんなの?って言われて知っているってほどには知らない。パブで演奏されるロック的なもの、こじんまりしたレイドバックした感じの音、という認識程度。そういうものかどうかは知らない。パンクのルーツでもあるからキライなハズもないんだけどね、何故か通ることがなかった。

 モノの本にFrankie Millerって歌手の1973年のアルバム「Once in a Blue Moon」はバックにBrinsley Schwarzを迎えての作品でパブロックの名盤だ、みたいに書かれててね、ジャケットから見る野郎のツラもさほどソソるモンでもなかったし、まぁ、見かけたらいつか聴くかな、っていう程度で記憶していたけどついぞ見つけることもなく、探す気もなく月日が経過した。ある時、こいつをCDで見かけて、あぁ、これか…、聴いてみるか、って感じで聴いたのが最初。うん、やっぱりパブ・ロック的な音であることはそのままだけど、歌がさ、ロッド・スチュワートなんだよな。その頃はフェイセスは好きだけどロッド・スチュワートも好きじゃなかったから似たようなモンだな、と二重の意味でさほど興味持たず放置。それから何年も経ってからロッド・スチュワートも聴くようになったし、ってことでこのフランキー・ミラーーのアルバムを聴くと、恐ろしく歌が良いじゃないか、ってことにようやく気づいたワケだ。

 パブ・ロック云々はどっちでも良くって、フランキー・ミラーーの歌声と小気味良いR&Rがマッチして正にフェイセス的なサウンドに仕上がっているアルバム「Once in a Blue Moon」は隠れた名盤…隠れてはいないけど、自分的にはちょいと損したかな、もっと早く聴いてれば、とも思ったくらいのアルバムではある。ただやっぱりちょいとロック的には弱い。その弱さも含めての小気味良さとも言えるか。作風を聴いているとThin Lizzyとの共演も何か納得できる根底の部分が同じようなセンスの持ち主って気がする。




The World - Lucky Planet

The World - Lucky Planet (1970)
Lucky Planet

 よくあるお話…「音楽好きなんですよね?」「ん…ん。」「自分も大好きで、○○○とか好きなんですよ!」って会話…、いつも思うのは音楽に詳しいとかって話とロック好きで聴いてるのとは全然違うんですよ、って事。多少接点ある所は見つけられるだろうけど、根本的にロック好きなだけだからさアレが良いとか好きとか言われてもね、好きなら好きで良いじゃないかと。好きの度合い計ってるワケじゃないし、知ってる知らないの話でもないし。自分なんかは単にロック好きです、ってだけ。だから音楽に詳しいってことはないし、人が思う良い曲の基準が違うのは明白でね、だからと言って話さないってんじゃない。違ったって話して面白い事もたくさんある、その方の刺激もたくさんある。なんだろ、この違い…、結局ロック(的なセンス)と音楽との違い、かね。

 イアン・ウォーラスってやっぱり最初から技術屋さん的な才能があったらしく、ドラマーとして全うした人生だから生涯のキャリアをWikiなんかで眺めてても知った人達のバックでのドラムが多くて、変に技術もあるし安定している、さらに言えば目立ち過ぎないとか職人芸とか色々とあるのだろうけど、それで食ってた人だし、やっぱり才能合ったのだろうなと。んで、見てると出てくる所がボンゾ・ドッグ・バンドあたりからでさ、へぇ~って思ってるとニール・イネスのバックでドラム叩いてたのが1970年のアルバム「Lucky Planet」で出てくる。ニール・イネスよりもイアン・ウォーラスの方がロック的に知名度がマニア的に高いので、そこからこの「Lucky Planet」にたどり着く輩が多いようだ。自分ももちろんそうだけど、さすがに幅広く聞いてきたから即座にこういうのがダメとかあれが、とかはないね。批判論も多いみたいだけど。

 実に大英帝国の陰りのあるポップス的なアルバムで良盤だなぁと。イアン・ウォーラスのドラムとかどうでも良くって(笑)、アルバムとして馴染みのある音世界。凄くヘンな例えだけど、キース・ムーンのソロアルバムみたいな感じ…、脳天気なふりしてるけど凄く寂しがり屋さん的な音ってのかな、ビートルズなんかもそういう感触あるけど、ここで聞けるのもそういう音だから、ロックだぜ、みたいなんじゃないけど、正しく英国的なポップスな作品。ボンゾ・ドッグ・バンドって全然聴いてないけど、面白そうだなぁ…。


East of Eden - Snafu

East of Eden - Snafu (1970)
Snafu-exp.+24-bit-rema

 ほっとくと勝手に70年代の英国に突き進んでしまうウチのブログ、もっともっと聴いてるものとか聴きたいものとかあるのでそっちに進むべきなんだけど、何故かね、やっぱり70年代のを聴くと強烈でさ、今時のとかが軟弱なコピーものにしか聴こえなくなってくる部分あってさ、オリジナリティだったり創作意欲とかアイディアの奇抜さとかが斬新で、そういうのは70年代までが一番旺盛だったんじゃない?今でもたまにそういうのはあるけど後に残るものまでってのはもうちょい時間かかるだろうし、本当に創作的なものってのはどんどんと難しくなっていくだろうし、だからロックは終わってる部分あるのも事実だけど…。

 1970年にリリースされたEast of Edenというバンドの二枚目のアルバム「Snafu」。名前から始めるとバイオリン奏者にデイヴ・アーバスって人がいてね、その人のバンドだから当然バイオリンがメインに居座っているバンドで、これがまた面白い具合に同居していて一般的にはジャズロックとも言われているけど、そうとも言えない括りでもあって、サイケの波もあるしアジア風味もあったりもっと土着的なところもあって形容しがたいロック、それこそが創造の産物でしかない音世界で、簡単に言えばプログレのひとつ、になるのか。自分がEast of Edenを知ったのもプログレからだけどね。まぁ、その後びっくりしたのはThe Whoの「Baba O’riley」のあの最後のバイオリン部分ってこのデイヴ・アーバスが弾いてて、しかもキース・ムーンがプロデュースしているっていう所だな。それでまたEast of Edenってのを聴いてみたりして、そのヘンな音世界とバイオリンな感じに面白さを見出したって所か。

 多分この「Snafu」が一番メジャーどころだろうし、バンドの個性もよく表しているし、何なんだ?的なのもあって楽しめるんじゃないだろうか。果たしてどこに進みたかったのだろうか?と思わなくもないけど、それこそがこの時代の英国ロックの面白さ、とにかく今あるものを全部グチャグチャに入れてみて自分なりのエッセンスを加えて何が出てくるのかお楽しみ、みたいなモンでさ…、バンド編成にもしっかりとサックスもバイオリンもフルートなりもあるわけだから何でも出せる自覚はあっただろうしね。だから時にはフリージャズ的な展開を魅せるものもあれば民族的なのもあったりと楽しめる。こういうのをひたすら聴くとその幅の広さとアイディアの豊富さを楽しめるってモンだ。


Chick Churchill - You And Me

Chick Churchill - You And Me (1973)
You And Me - Green Label

 昔好きだったバンドを今でも好きだからちょくちょく聴くってのと、いや〜、あんまり聴かなくなってきたな、どころかココ何年も聴いた記憶がないなってのもある。もうね、30年以上聴いてるとそういうのもたくさんあって、そもそも何で好きだったんだろ?ってのもあれば何で今は良く聴こえるんだろ?ってのもある。ま、そういうもんだ。んで、鍵盤のハードなの聴きたいな〜なんて思ってて、ふと目に付いたのがこの人。

 Chick Churchill、ご存知Ten Years Afterの鍵盤奏者で、TYAのライブでアルヴィン・リーの後ろでド派手に頭振ってオルガン弾いてる人ですよ。あぁ、もちろんベースのレオ・ライオンズもずっとアタマ振ってるんだけどさ、この人も結構凄くて、もう明らかに60年代のプレイなのね。で、それが結構好きでさ、もちろんオルガンも結構ハードに弾いてた印象もあったから、1973年にリリースされたソロアルバム「You And Me」なんてのはそれこそ好き勝手に弾いてるんだろう、って思ったものだ。メンバーを見ればドラムにコージー、ギターにバーニー・マースデン、TYAからはもちろんレオ・ライオンズ、更にジェスロ・タルのマーティン・バレなんてのも参加、更にミックスにはマシュー・フィッシャー…、揃いも揃ってるこのメンツ、それでハード的なプレイだったらかなり楽しめそうじゃないですか♪

 って話だけどさ、そもそも昔聴いてて全然記憶に残ってなかったのはそりゃそうか、当たり前だな、ってまたしても思ったくらいに何の取り柄もないアルバムで、メンツの豪華さだけで残されているようなモンだ。歌もチャーチルが自分で歌ってるからか、ナヨナヨした感は否めないし、いや、味があると言えばあるんだが、どうもねぇ…。それでコージーとかバーニーにマーティンなどなどですか…、鍵盤も派手に弾きまくるってんでもなくピアノを聴かせるってんでもなく、ポップスでもなくロックでもなく、う〜ん、何したかったんだろ?単に音楽を作ってやりました的なモンだろうか?ってくらいだ。そつないのは事実だけど、時代からは忘れ去られるだろうなぁ…。


Nutz - Nutz

Nutz - Nutz (1974)
Nutz

 まだまだロックは楽しめる、ってのをね、色々聴いてると思うワケよ。ホントはさ、新しいのをどんどん聴いて、そこからホンモノとか面白いのをチョイスして刺激を受けていくのがいいんだろうと判ってるんだけど、昔のアルバムからそういうのを受けても同じなんで、どんどんと聴いてないものや聴いててもまた聴き方が変わってきてるから、聞き直してたりするのもたくさんある。普通のここの読者の人が週にどれくらいアルバムを聴くのかわからないけど、5,6枚は聴くでしょ?聴かないのかな…、自分なんかは多分10枚以上だろうけど、ま、飲んでてフラフラな時も多いから何とも…(笑)。

 1974年にデビューしてきたもちろん英国のバンドNutsのファーストアルバム「Nutz」。いや、Queenのコーラスワークの美しさに改めて感銘を受けて、そんなコーラスワークって結構色々なバンドであったんじゃなかろうか、なんて思って、最初はCapability Brownが思い付いたんだけど、もう書いちゃってるんで、何か無かったっけ?って、あ、コレコレ、ってことでね、久々だしジャケット最高にイカしてるし…、そういえばこないだの飲み会でこんな写真をさらけ出してるヤツもいたな…。いや、それは置いといても、これさ、ヒプノシスなんだよね。どっかセンス違うとこでそれは分かるだろうけど、かなりユニークな絵でよろしい。

 さて、音の方はキッチュでポップでキャッチー、そして軽快なロックとコーラスワーク、それでも結構メリハリの付いた曲を幾つも演奏してて演奏は結構上手いし器用なところはあるし、悪くない…どころか結構ウケるハズの作品なんだが、少々英国的ユーモアが入りすぎていたところと、このバンドはコレだ、っていう個性に欠けていたというところだろうか。コーラスワークは確かに必要以上に入ってて印象深いという個性派あったけど、あまりにも曲がごちゃごちゃした中に入ってくるから目立ちにくいというか…、それでも今聴くとこういうのはなかなか見当たらないよな、っていう音ではある。ハードロックへ進みたかったんだろうけど、センスありすぎてポップになっちゃったんだもん、って感じで、アルバム的にはとっても聴きやすい。B級バンドとは言えない思い切りメジャーな音だし、そうすると単に売れなかったバンドのひとつになっちゃうんだが、その後アルバム3枚くらいは出してるし、もうちょっと注目しても良いのかと。






«  | HOME |  »

プロフィール

フレ

Author:フレ
物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


ロック好きの…別館リンク


ブログ検索


最新記事


カテゴリー


最新コメント


最近のトラックバック


カレンダー

02 | 2017/03 | 03
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -

過去ログ+

2017年 03月 【25件】
2017年 02月 【28件】
2017年 01月 【32件】
2016年 12月 【32件】
2016年 11月 【30件】
2016年 10月 【31件】
2016年 09月 【30件】
2016年 08月 【31件】
2016年 07月 【31件】
2016年 06月 【30件】
2016年 05月 【31件】
2016年 04月 【30件】
2016年 03月 【31件】
2016年 02月 【29件】
2016年 01月 【32件】
2015年 12月 【32件】
2015年 11月 【30件】
2015年 10月 【31件】
2015年 09月 【30件】
2015年 08月 【31件】
2015年 07月 【31件】
2015年 06月 【30件】
2015年 05月 【31件】
2015年 04月 【30件】
2015年 03月 【31件】
2015年 02月 【28件】
2015年 01月 【32件】
2014年 12月 【31件】
2014年 11月 【30件】
2014年 10月 【31件】
2014年 09月 【30件】
2014年 08月 【31件】
2014年 07月 【31件】
2014年 06月 【30件】
2014年 05月 【31件】
2014年 04月 【30件】
2014年 03月 【31件】
2014年 02月 【28件】
2014年 01月 【32件】
2013年 12月 【32件】
2013年 11月 【30件】
2013年 10月 【32件】
2013年 09月 【30件】
2013年 08月 【31件】
2013年 07月 【31件】
2013年 06月 【30件】
2013年 05月 【31件】
2013年 04月 【30件】
2013年 03月 【31件】
2013年 02月 【28件】
2013年 01月 【32件】
2012年 12月 【32件】
2012年 11月 【30件】
2012年 10月 【31件】
2012年 09月 【30件】
2012年 08月 【31件】
2012年 07月 【31件】
2012年 06月 【30件】
2012年 05月 【31件】
2012年 04月 【30件】
2012年 03月 【31件】
2012年 02月 【29件】
2012年 01月 【32件】
2011年 12月 【31件】
2011年 11月 【30件】
2011年 10月 【31件】
2011年 09月 【30件】
2011年 08月 【31件】
2011年 07月 【31件】
2011年 06月 【30件】
2011年 05月 【31件】
2011年 04月 【30件】
2011年 03月 【31件】
2011年 02月 【28件】
2011年 01月 【32件】
2010年 12月 【32件】
2010年 11月 【30件】
2010年 10月 【31件】
2010年 09月 【30件】
2010年 08月 【31件】
2010年 07月 【31件】
2010年 06月 【30件】
2010年 05月 【31件】
2010年 04月 【30件】
2010年 03月 【31件】
2010年 02月 【28件】
2010年 01月 【32件】
2009年 12月 【32件】
2009年 11月 【30件】
2009年 10月 【31件】
2009年 09月 【30件】
2009年 08月 【31件】
2009年 07月 【31件】
2009年 06月 【30件】
2009年 05月 【31件】
2009年 04月 【30件】
2009年 03月 【31件】
2009年 02月 【28件】
2009年 01月 【32件】
2008年 12月 【32件】
2008年 11月 【30件】
2008年 10月 【31件】
2008年 09月 【29件】
2008年 08月 【30件】
2008年 07月 【30件】
2008年 06月 【30件】
2008年 05月 【31件】
2008年 04月 【30件】
2008年 03月 【31件】
2008年 02月 【29件】
2008年 01月 【31件】
2007年 12月 【29件】
2007年 11月 【30件】
2007年 10月 【29件】
2007年 09月 【28件】
2007年 08月 【31件】
2007年 07月 【30件】
2007年 06月 【29件】
2007年 05月 【30件】
2007年 04月 【30件】
2007年 03月 【26件】
2007年 02月 【27件】
2007年 01月 【20件】
2006年 12月 【31件】
2006年 11月 【30件】
2006年 10月 【31件】
2006年 09月 【30件】
2006年 08月 【31件】
2006年 07月 【31件】
2006年 06月 【30件】
2006年 05月 【31件】
2006年 04月 【30件】
2006年 03月 【31件】
2006年 02月 【28件】
2006年 01月 【31件】
2005年 12月 【31件】
2005年 11月 【30件】
2005年 10月 【20件】


リンク


RSSフィード


全記事表示リンク

全ての記事を表示する


QRコード

QR

Click! Click!


楽天市場
HMVジャパン

Amazon