Family - Fearless

Family - Fearless (1971)
Fearless


 ジョン・ウェットンも逝ってしまったなぁ…、結構プログレ系もここ最近多くの人が亡くなってて、いよいよ70年代ってのがクラシック化していく頃になってきた。まぁ、特に感慨深くなることもなく、聴きまくるでもなく淡々としてたけど、ちょっとこの辺で何かあったかな、って思ってたらFamilyの名が出てきて、そっか、Familyにもいたんだな…、作品的には全然記憶に残ってないアルバムだったが…、ってことで。

 Familyの1971年リリースの作品「Fearless」。もちろんジョン・ウェットン初参加のアルバムですが、もちろんここにはボーカルにロジャー・チャップマンっつうコテコテの歌声の人がいて、チャーリー・ホィットニーってブルースメンがいるんで、ジョン・ウェットンはしっかりとコーラスとベースメンでしかない。じっくり聴いていれば個性も聴けるんだけど、そこまで単に目立つようなスタイルではないので仕事のひとつとして聴くのが適当だろう。あくまでもFamilyの作品に貢献しているという所だ。ここで目立つのはフロント二人、特にチャーリー・ホィットニーのよれよれなギタープレイは聴いてて大丈夫か?って思うくらいにフワフワしてて印象深い。ロジャー・チャップマンの歌声も自分的にはキライじゃないから、聴いてみると、あぁ、この声だったなぁ…、しつこいっ!って感じで聴いてました。

 どういうんだろ、こういう作品は。どこにも属することのない英国70年代のロック、としか言いようのない作品。ハードロックでもないしブルースロックでもない、言うならばビートルズみたいなモンで、どこかの方向性に軸足を定めてのバンドじゃないから、何でも器用にロックしていると言うような感じか。Famllyってそういうバンドなので、とっても把握しにくい。どれも駄作じゃないからそれなりに名盤と言われるのも多いし、ジャケットにしても面白いから印象深いけど、音に関してはホント、普通にロック、としか言えない。そこではジョン・ウェットンのあのかっ飛んだプレイは出しきれなかったか。もっともそれよりもアルバムの楽曲そのものの質の高さが優先しているのは確かだ。









Thompson - Family

Thompson - Family (2015)
Family (+DVD)

 音楽夫婦の間に出来た子供達がそのまま才能を受け継いでいるならば一家揃って演奏するなんてのも出来ちゃうんだろうけど、なかなかそうはいかないのが才能というものだろう。しかも両親はその才能を世間で認められて仕事にしているワケだから、一級品だし、いくら子どもたちと言えども一緒のステージに立って同等の存在感を出せるくらいにはならないと本当の共演にはならないだろうし。もちろん親からしたら一緒にステージできるだけで満足なのかもしれんが。

 そんな物語をそのまま実践してしまったThompsonのアルバム「Family」。もちろんリチャード・トンプソンとリンダ・トンプソンの家族のお話で、息子のテディと娘のカミラとその相方など含めての共演で正に一家でのアルバム。面白いのは離婚した両親がここで共演しているってところか…当たり前ではあるけど。音楽的イニシアティブは息子に委ねているとは言え、圧倒的にリチャード・トンプソンの存在感が支配していると言って良いだろう。もちろん子どもたちも頑張ってるし、それぞれの歌や曲でしっかり音を作ってるけど、やっぱり父ちゃんのプレイの存在感は凄いわ。プロ中のプロの中でもあんだけ目立つんだから、普通の所でやったら浮きまくるのは目に見えてる分かるように、素晴らしく目立ってる。

 アルバムはどうしたってFairport ConventionやRichard & Linda Tompsonのアルバムのようになるワケで、ここでも基本路線はそんな感じ、それぞれをフォーカスした曲を収めてあるけど全体感はエレクトリックフォーク、トラッドの世界。周りから見たらこういう作品って羨ましいだろうなぁ、と思うくらいに愛の溢れているアルバム。





Traffic - Traffic

Traffic - Traffic (1968)
トラフィック+5

 今年はどうだった、来年はこうしたい、などなど色々ケジメを考える時期になってきて、それこそ日本人、ってなトコですが一切お構いなしに進みまくる当ブログ、いやはや11年も軽く過ぎ去り12年目に突入中、それってよ、中学生くらいでロックに目覚めたヤツが既に社会人になってるって事だよな?そんなのは稀だろうけど、そこまで行くと誰かの人生に影響及ぼしているんじゃないか?なんて気にもなる(笑)。これほどに無責任に一方的に影響与えているんだとするならば結構怖いものあるな、などとふと思った。でも、そういうミュージシャンやアルバムってのもたくさんあるんだろうな。作り手の意思じゃなくても凄く影響を受けたアルバムってあるし、人生変わった、ってのもあるもんね。

 …てなこととはまるで関係なく、普通に男の歌ものって何かあったかな、とあんまり聞く事のない作品郡の中から引っ張り出してみたのがスティーブ・ウィンウッド、Trafficの1968年のセカンド・アルバム「Traffic」です。どうもスティーブ・ウィンウッドのソロ作は多分自分的にはダメなんだろうな、と思ってて、ならばTrafficの方がまだ聴くだろう、ってことでチョイス。冒頭から、と言うか全編的にバンド的に基本カントリータッチ、スワンプ色が強いアルバムで、それは単純にデイヴ・メイソンの志向性なんだろうけど、その時のスティーブ・ウィンウッドはもちろんブルース系統の方になるんで、自分的にはそっちなんだけど、バンドの構成上ではデイヴ・メイソンと半分づつの負担になってる。聴いてるとどうしてもスワンプ色の方が強く聴こえてしまうんだな。自分が苦手な音世界だからだろうか、気分は悪くないんだけど、このタッチってどうにもねぇ…。

 で、スティーブ・ウィンウッドの作品郡ではデイヴ・メイソンも良いギター弾いてるし歌はさすがに引き締まったかっちょいい歌で、やっぱりこっちのが良いよな、って思うんだけど、そのヘンがごちゃ混ぜになってるからTrafficはスゲェ、ってのとバランス悪いなぁってのと両方ある。ただ、この作品、恐ろしくハイレベルハイセンスな音作りされてるのは確か。これまで苦手だってだけであんまり聴いてこなかったけどさ。じっくりと聴いてくと多分好きになるんだろうという気もする。カントリータッチじゃないのは英国的な雰囲気がもちろん大きいし。でも、スティーブ・ウィンウッド的にはもっともっと歌を強調したかったんじゃないだろうか。それでソロに向かいたがる、解散に向かう、ってのも分かる。そんな事露知らずで個性と才能をぶつけ合って作り上げた作品だから悪いワケがない、が、自分的にはまだまだじっくり聴かないといけないバンドのひとつ。



Geordie - Save the World

Geordie - Save the World (1975)
Save the World (W/Book)

 自分がボーカルに向いてないよ、っていう人なんて多いと思うけど、こんな声でもロックの世界だと大成するボーカリストになっちゃうんだよ、ってな場合もあって、そのひとつにダミ声でのボーカルってのがあると思う。ロッドとかの場合はもう天性のものだけどダミ声のボーカリストってそういうモンじゃないし、どっちかっつうとそんなので歌なんか歌ったって、ってな方が多いだろうよ。それが通じてしまうんだからロックはプロレスみたいなもんだ(笑)。

 AC/DCの…、じゃなくて、Geordieというバンドの1976年のリリース作品で3枚目となる「Save the World」。このバンド、そんなにアルバム出してたのかって思ったけど、ボーカルのブライアン・ジョンソンがAC/DCに入ったのが1980年だからそりゃ、それまで色々と活動していただろうし、Geordieだって悪いバンドじゃなかったんだしさ、そりゃそうかと。ブライアン・ジョンソンの歌声はそのままです。んで、それがもちろん味になってる。ただ、AC/DCほどのはまいり具合じゃないのかもしれない。バンド側がもっと色々とやってるからかもしれないし、曲がそもそももうちょっと凝ってるってのもあるか。AC/DCってそういう面じゃシンプルでストレートだから勢いで歌えちゃうんだろうけど、Geodieはこの時期の英国のバンドらしく色々なリズムや曲調があって、普通にボーカリストに求められる力量を試されてるってのもあるし。だからあそこまで一本調子な歌だけではなく、きちんとバンドの味付けとしてそれなりに多様な歌い方で対応しているようだ。

 そういう意味でAC/DCの幻想に囚われずに聴いていると、全然B級感はないし、器用なバンドの多様な楽曲で占められた傑作アルバムでもある。ただ、ちょいとカントリーチックなところを狙っていたのか、売れなかったが故の何でもチャレンジなのか、アルバム全体の印象はぼんやりしてしまっている感じだ。面白さはあるんでじっくりと聴いていると深みを感じられるというのはあるけど、そこまでGeordieを聴くか?ってところが難しいな。キンクスとかだとそういう聴き方されるのが当たり前だけどね。そういう方向性を見失っていったことからバンドは沈みかかってってしまった、ってところか。随分味わい深いアルバムで良かったんだけどな。



Paul Butterfield Blues Band - Got A Mind To Give Up Living live 1966

Paul Butterfield Blues Band - Got A Mind To Give Up Living live 1966
Got A Mind To Give Up Living--live 1966

 ブルースはやっぱいいよ、ホントに、惚れ惚れする。もう何度も何度も何度も聴いているのに聴く度にスゲェ〜って思うし、感動するしその熱さに堪らなくなる。初期のロックもそういうのあったけどブルースも然りだ。アマゾン眺めてて、あぁこんなの出てるんだ、と何気なくね見てて、そう言えば多分持ってるな、このライブ、って思って聴き直してたんだよ。そしたらやっぱりその凄さに感激してて冒頭の言葉です。何だろなぁ、この熱さ、フレーズだってテクだって何がどうってんじゃないのにこの熱さと凄さと迫力と魂の入り具合の違いってのかな、ともすればブルースって括りですらないのにさ、凄いんだよね。

 Paul Butterfield Blues Bandの1966年のライブが発掘音源としてリリースされた「Got A Mind To Give Up Living live 1966」。昔からそのテープはアングラで流れてて割と容易に手に入ったし、ここで普通に流通したんだ〜っていうのがあるけど、それでもオフィシャルでリリースされたってのはやっぱり良いよね。これからこの世界に入ってく人でも聞く機会があるワケで、その凄さを少しでも理解してくれる人が増えるかもしれないし。何せもう50年くらい前のライブサウンドなんだから音は古いよ、全然良くないよ、普通にテープでの録音でさ、マイクだって2本くらい立ってるだけなんじゃない?そんな感じのライブ録音モノだけどさ、だからこその熱気がすごくて、何が一番凄いって、やっぱりMike Bloomfieldのギタープレイだよ。Elvin BishopもそうだしPaul Butterfieldのハープだってスゲェんだけどやっぱり圧倒的なのはBloomfieldのギター。黄金のフレーズをビシバシ決めてるってワケじゃなくてその手前だからまだフィーリングで弾いてるんだけど、それがもう意気込みが違うしさ、ライブ全編で圧倒的な存在感、に聞こえる。

 ファーストアルバムはリリースしてたのかな…、んでセカンド・アルバムまでの間のボストンでのライブでね、やっぱりとにかくの圧巻は「Work Song」かな、いつものことだけどバンドのアドリブ全開で、単なるブルースでもなくモード的にも展開されるからミュージシャン的器量も試される曲だしね、それをこんだけの熱気でこのギターでホントに艶っぽい音色で聴かせてくれるんだもんな。もうね、このギターに酔いしれてほしい。



Warm Dust - Peace for Our Time

Warm Dust - Peace for Our Time (1971)
Peace for Our Time/Warm Dust

 久しぶりにこの辺のB級ロックに手を出しているか?そうでもないか(笑)。今やどの時代でもB級路線になってしまったロックってのがあって、それはメタルだろうがメインストリームであろうが世界が広がっているので、その中から次世代に繋がる音が出てきたり実験的だったバンドが取り上げられてカリスマになったりするってのもよくあるお話。英国の70年代B級バンドは自らがそうなろうと決めていたワケじゃなくて勝手にそうなっちゃっただけなので何も狙ってはいなかったと思うんだけどね、それぞれが色々な音楽を編み出したりアメリカからの影響を受けて独自解釈していたりと、そのアプローチ状況が独特で面白い。

 1971年にリリースされたWarm Dustのセカンド・アルバム「Peace for Our Time 」は一般的(?)にはアメリカのあのChicagoに対するアンサーバンドと言われているみたいだけど、そんなにジャズブラスロックしてるか?っていう気はするし、ノリと勢いをブラスで作っているっていう雰囲気でもないから、大きな勘違いなのかもな、と思ったり。もっと実に英国的にブラス系の音を入れてきてて、それは音楽そのものに合わせていくってのよりももっと展開の一つの音として使われていたりするし、それで盛り上げていこうなんていう使い方じゃないし、湿っぽくて湿っぽくて…正に英国的。それでもこの時代にこういうのを入れて出してくるってのは何かと重宝がられていたのは確かだろう。この頃にブラスロックとして英国出身のバンドなんてIfくらいなんじゃないか?アングラでもそうそうなかっただろうし。

 んでね、このアルバム、ど初っ端から曲ごとの繋ぎでもそうなんだけど、ポエトリーリーディング…ってかあらすじの解説が入っててね、それで曲を繋いでってるからひとつのトータルコンセプトアルバムになっているワケよ。それで曲もつながっているからきちんと聞いて歌詞を見ていくと楽しめるようになっていると思う。自分はやったことないけど…。しかし何やりたかったんだろうなぁ…これ、って思うくらいの曲もあるし、売れる売れないで言ったら絶対売れないだろ、これ、って感じだもん。それでも楽しむ人もいるんだから価値はあるけど、普通はかったるくなるんじゃないか(笑)。



Richard & Linda Thompson - First Light

Richard & Linda Thompson - First Light (1978)
First Light

 リチャード・トンプソンの作品を聴く度に思うのはきちんとじっくりと腰を据えて聴かないといけない人だよなぁ、という思い。想いはあるんだけど、なかなか実際にそうやってギタープレイをじっくりと聴くという取り組みには進まないのはやはり独特のギタープレイ、コードワークなり音使いなりだからだろうか、多分自分的にこういう音を取って弾くってことが出来ないだろうなぁってのが大きいかもしれない。だって、相当ヘンなんだもん。それが個性なんだけど。

 1978年にリリースされた相変わらずの奥様リンダ・トンプソンとの作品としては4枚目となる「First Light」。例の宗旨替えしてから数年経過してからの音楽活動への復帰作とも言える作品だが、さほどその色は強くもなく、相変わらずの英国的サウンドで安心する。参加しているメンバーはややアメリカ系が増えている部分はあるけど、相変わらず昔ながらの友人たちは参加しているし、ドロレス・ケーンやマディ・プライヤなんてのまで参加しててなかなかその交友関係の広さをも物語っている。おちろんフェアポート組は言わずもがな、この人ってホントに人柄が良いんだろうなぁ、なんて勝手に想像しているが。

 音的にはしっとりと歌を聴かせるのがやや多いのかギターをこれでもかと聴かせるってんでもなくて当たり前だけど音を大事にした作風で、しっとり目の作品が耳につくけど、それでもトリッキーと言うか相変わらずなんじゃこりゃ?的なプレイも織り交ぜて聞かせてくれるので頼もしい。だからじっくりと聴いて弾いて解析して楽しまないと、っていつも思うんだよね。そういう意味ではリンだの歌声の美しさとかあまり気にして無くて、リチャード・トンプソンのギターばかり聞いている。この辺りの作品って今じゃほとんど触れられないから、さほど耳にする人も多くないとは思うけど、でも実は結構面白い…ってかこの人の作品で面白みのないのは多分ギター的にはない。音楽的にはあるけどさ。





Fairport Convention - Rising for the Moon

Fairport Convention - Rising for the Moon (1975)
Rising for the Moon

 深い…、実に深いと思う英国の70年代。ニッチなものが多いとかだけではなくて聴いてて改めて深い世界だと実感しちゃったワケで、何が?って言われても困るけど、こういう音世界ってどういうんだろうな、んでもZeppelinなんかもそのままやってるし、一方では確実に英国伝統の音だし、今の時代にこういうのやってる人たちがいるのかどうか知らないけど、それでもこの世界観ってのは深い。着実に英国では根付いているバンドなワケだし、ロックの世界への影響力ももちろん大きいし、そもそもそういう区分けをあまりしてないのかもしれない。ん〜、深い。

 サンディ・デニーが一時的に復活したFairport Conventionのスタジオ録音アルバム「Rising for the Moon」は1975年にリリースされているけど、これがもうFotheringayとFairport Conventionの合体劇で、どっちかっつうとFotheringayの色合いの方が圧倒的に濃いのはやはりサンディ・デニーがフロントに出てきているからだろうか、もちろんそれでも違和感なくFairpot Conventionではあるんだけどね。冒頭から明るめなジグナンバーで伝統的な音だけでなくそれをベースにしたエレクトリックトラッドの発展形、正しくその世界の実現で深みを実感するワケだ。アルバム全体では往年のサンディ・デニー的なエッセンスが強くてやっぱりこの直線的な嘆きの歌声ってのは唯一無二な歌。

 楽曲も粒揃いで後になってみれば名曲と呼ばれるものが幾つも入ってて、これまでイマイチテンション下がっていたFairport Conventionからしたらこれで再起と言わんばかりの名作に仕上がっているし、サンディ・デニー達も久々にネームバリューの恩恵に肖ったことだろう。リチャード・トンプソンとデイブ・マタックスがいないのが残念だけど、その分落ち着いた演奏になっているとも言えるか。この二人ってロックな人たちだからさ(笑)。







Spriguns of Tolgus - Jack With a Feather

Spriguns of Tolgus - Jack With a Feather (1975)
Jack With a Feather

 どれくらいの確立か、CDで再発します、って時にどうしてかアルバムジャケットが変わっているケースがある。もちろんアーティスト側の意向であることはほとんどない様子なので、売るレーベル側や権利を獲得したレーベルが売るために変えるのだろうけど、それがまた大幅に替えてる場合もちょこっといじる場合もあるというのがユニーク。それが90年代に古い幻のあルバムなんかでヤラれると、こんな色とかジャケットだったの?なんて思うものもあった。それから30年、ネットでもそういうのが普通に画像で出ていて、果たして何がオリジナル?みたいなのがワケ分からん状態になってることもあって大変。

Sprigunsの前身バンドSpriguns of Tolgusの記念すべきデビュー作品「Jack With a Feather」は1975年にリリースされているが、もうこの頃ってこの手のフォークサウンドってのが終わってる時期だったにも関わらず頑張って出てきたというくらいの才能だったと推測されるのだが、このデビュー・アルバム「Jack With a Feather」はかなりトラッドフォーク色が強いと言うかこの作品だけ聴いてたらトラッドのバンドでしょ、ってのは普通に思うし、クレジット見てるとマンディ・モートンの気合の入った作品ってのもわかる。ベースもギターも歌もプロデュースも全部やってるんだもん。まだまだ若かっただろうに。この時代だと珍しかったのかもしれないが。

 次作以降はもっとロック寄りになっていくんだけど、このファーストはホントにシンプルにトラッドフォークをやってて、サンディ・デニーを崇めて歌手やってるくらいだからそういう路線の歌い方だしなるほど、ってな所なのでそういう楽しみ方ができる。個人的にはこの路線でいてくれてよかったんだけど、やはりウケなかったんだろうな…バンド形態でのちょいとプログレッシブな方向に進んでいくのだな。

 そうそう、これがさ、もちろん昔全然手に入ることのないアルバムの一つで、オリジナル盤なんて見たことなかったんだよ。んでCD時代になって出てきて薄紫色のジャケットで、こういうもんなんだ…、なかなかおしゃれな色合いだな、なんて信じてたんだけど、いつしか何かで見ているとモノクロのジャケットが出ててね、あれ?これって…って思ってみればもちろんオリジナルは白黒のヤツ。う~ん、そうだったか…と。






Adele - Live In Grastonbury 2016

Adele - Live In Grastonbury 2016


 様々な歌姫がいるけど、ここ最近で圧倒的にそのトップの座に君臨したのがアデル。一般的にはこんだけ売れてるし話題にもなるから知ってて当たり前の存在なんだろうけど、ロック的な側面やそのヘンを漁ってるジジイ共からしたら別に聞く必要があるワケじゃないだろうというポップシーンの産物だろうとしか思えないのだが、どこかで聴いてしまうとその歌声の魅力に惹かれる。自分なんかはアデルの曲が良いっていう聴き方じゃなくて歌が良いという印象から入っている。実はこういうのはかなり珍しくて、曲がいいから聴くとかライブ映像をみてカッコ良かったから聴くってのが圧倒的でさ、まぁ、ギター好きだからギターが良かったから聴くってのはあるから歌が響いたから、ってのはもちろんあるか。それって、でもジャニスとかくらいで、ほとんど無いもん。ジャニスだってブルースの女王だからっていう形容詞があったから聴く土壌はあったワケで。

 ところがアデルってのはポップシーンの一人だからそんな聴く必要もないし、別にロックサウンドってんじゃないから音楽的にはまるで興味を持たない世界のハズなんだよな。それでもちょこっと何かで聴いてしまうと一瞬で何だこれ?え?みたいに刺さってきた。そう、彼女の歌って心にストレートに刺さってくるんだよ、歌と言うか、声が。上手い下手技術って話を超越してて刺さってくる、それがアデルの歌声の、正に持って生まれた才能でしかないけど、それをしっかりと武器として使いながら才能を大いに発揮している自然体な天才なのだろう。

 ブログ仲間「灰とダイアモンドと月の裏側の世界」の風呂井戸さんが最近取り上げてたアデルの先日の2016年グラストンベリーのヘッドライナーでのショウを見ててね、やっぱり凄いな、と。出産してからフルライブでこうして姿を見せたのはそんなにないだろうし。アルバム「25」は世界的大ヒットを放っているし、貴重度も高まっている中でのグラストンベリーのヘッドライナーなんて最高の舞台が整った中でのステージ。そりゃ本人含めてとんでもなく興奮するだろうよ。それが見事にBBCにより放送用として全てが捉えられてたことでYouTubeでも見れてしまうので、堪能していた所だ。多少カメラワーク修正して音を整えたら多分オフィシャルでリリースされるライブになるだろうな。この大ステージで普通にやり直ししちゃう度胸とかやっぱりハンパなく大物感溢れてるし、観客何人いるんだこれ?アデルもびっくりしてたけどどこまでも人の波…、そして完璧なバック陣営にそれらの全てを抑えて頂点に君臨しているアデル本人…、何か凄い。

 ライブそのものはホント、ただ歌って喋ってるだけなのになぁ…、何だろうなぁ、この感動って。やっぱり生々しくあのソウルフルな歌声がバキバキ刺さってくるからか…、タフな人だったら全然普通にポップスのひとつとして聞けちゃうんだろうけど、多少感受性が強い人は何かどこかで泣いちゃうんだろうと。別にそんなライブじゃないんだけどね。不思議な歌声だ、ホントに。そして自分で喋ってる中で何度Fxxkin’と言ってる事か…、本人もテンション上がってるんだろうからだろうけど、それがBBC放送ってのも笑えるけど、そういう英国の寛容さってのもいいな。



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物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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