人間椅子 - 人間失格


バンド名みて分かるように江戸川乱歩の傑作から拝借していて、バンドのコンセプトそのものが日本的な要素とヘヴィメタル…しかもサバスとかバッジーとかその辺をモチーフにしていて…、つまり英国の悪魔主義的なトコロと日本にも古くから伝わる昔話の伝承とを組み合わせて音世界を構築しているバンドだが、これがまた独特のオドロオドロしさを醸し出していて今でも現役で長寿バンドとなっている。
そんな人間椅子のメジャー一発目の作品「人間失格」を取り上げてみよう。作風は最初期から確立されていて、初っ端から暗黒感漂うっつうか日本でここまで重い音出せるバンドってそうそう無い。インスト曲から始まって二曲目「針の山」…、これがまた知る人ぞ知るバッジーの「Breadfan」のカバーで、もの凄い白熱したバージョン。う~ん、日本でバッジー信者が集まってバンドやるってのもなかなか貴重な存在でしょ。YouTube見てもらうと分かるけど、もう見事に音色から迫力をカバーしていて、正直とんでもないバンド。
脱線するけどYouTubeで探しているともっと面白いのをいっぱい発掘しちゃって、人間椅子が如何に70年代ロックが好きかよく分かる。まずはツェッペリンの「Rock & Roll」のコピー…、いやぁ~、音色がそっくりだし、もちろんギターフレーズのコピーなんてそのまんまで、不甲斐なく感動してしまった。見事なもんです。それに信じられない事にクリムゾンの「21バカ」の完演!これは凄い。あのアドリブに近い壮絶なぶつかり合いを見事にコピーしてバンドでそれを、しかも三人で迫力を持ってやっているという凄さ。いやぁ~、つい見入ってしまった~。ついでながら「太陽と戦慄 Part.2」もあって、これもまた実にとんでもないカバーをしていて、本家と大差ないじゃないかと思うくらいの迫力と音色で…、いやぁ~、やっぱ好きな人は凄い。当然ながら自分達の作品にも出てくるワケで、そんな思想を持った人達が何故に「りんごの泪」なんていう可愛い曲…でもないか、を出してくるか、う~ん、商売はやっぱり大変。
結局アルバムについて書くというよりは人間椅子というバンドのポテンシャルの高さについてひたすら述べたようなモンになってしまったが、いや、ホント凄いんだよ、この人達。ここまでコピーできたら楽しいだろうなぁ…。
21バカ
Larks Tongues In Aspic Part.2
Rock'n Roll
Stargazer
Breadfan
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