MC5 - Kick Out The Jams


1969年リリースの「Kick Out the Jams」デビューアルバムにしてライブ盤という画期的なスタイルで出てきたバンド、ライブそのものは1968年のライブだと云うからぶっ飛ぶ。まずは収録されている音質が滅茶苦茶ワイルドで、今のかっちりしたような音じゃなくてライブ感が凄く溢れる音です。もしかしたら客席録音盤じゃないかと思うくらいワイルドで、ナマナマしいサウンド。上手いヘタと云うレベルは超越してて、ただただバンドの持つパワーをひたすらぶつけてくるという感じのガレージサウンド。うん、パンクじゃない。そしてメロディも実はしっかりとしていて、さすがにアメリカのバンド、キャッチーなサビやメロディをしっかりとハードなバックの音の中に持たせているので、より一層市場価値が高まる。
この「Kick Out the Jams」は、個人的には音的には刺激が無い。確かに凄いアジテーションと熱い演奏とパワーで攻めてくるのでガレージパンクの世界ではバイブルになるのも分かるけど昔からどこか違うんだよなぁ~と違和感があって。多分、単なる怒りだけでバンドの音が構成されているからだろう。世の中的な名盤っていうのと自分の価値観の差を感じる一枚でもある。ま、ナマで見てたら違うだろうけど。ちなみにMC5は以降も何枚かリリースしているけど、あまりパッとしない。このアルバムだけが脚光を浴びている印象。
まぁ、昔からあんまりマジメに馴染めないサウンドだったけどせっかくなのでまた聴いてみた。でも、そんな感じでやっぱり馴染めない音だったなぁ。音もやっているジャンルも結構好みのハズだけど、何かが足りないのかな。不思議。
- 関連記事
-
- Bad Religion - Against the Grain
- MC5 - Kick Out The Jams
- Dead Boys - Young Loud And Snotty