Mark Stewart - Edit

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 CD屋で情報通りの新作を確認しながら、当然同じように新作が陳列されているところを一通り眺めるのも楽しいものだ。意外なトコロで新作や再発ものが出ていたり、新たな発見というか出会い、いや、久々の出会いもあったり、また最近は昔の大物、っつうか昔の人が復活してアルバム出したりするのも多くて、懐かしい名前に出逢うことも多い。それもまたネット上では収集しきれない情報が店頭のコーナーでは一目瞭然で目に入ってくるのが嬉しい。やはり店頭の楽しみはそういうところにあるんだなぁと思う。そして今回出逢ったのはなんと、あのポップ・グループの主だった、既に伝説化されてしまっているマーク・スチュワートという人の新作ソロアルバム。なんと12年ぶりの新作っつうから驚いた。そんなに活動しないで生きていける人なのか?なんてね。もちろんローカルでライブ活動とかしてたりするんだろうけど。

Edit Learning To Cope With Cowardice-The Director’s Cut

 「Edit」、4月末にリリースされていたらしいけど全然知らなかった。普段からチェックしてる人じゃないからねぇ…。それでやっぱり気になったので聴いてみることに…。

 「変わってねぇ~…」

 過去の音は抜きにして、この「Edit」だけを聴いたリスナーがいたとしたら、多分音に対する感性の強い人間は相当衝撃を受けると思う。普通にポップス系を聴いていたりヘタにロック的なものを聴いていたりすると受け付けない可能性が高いんじゃないかな。これはねぇ、自分も今時の音楽のジャンルというか呼称というか、新しい用語を詳しく知らないので上手く語れないんだが…、昔の言葉で言うと…

 「デジタルテクノノイズダブパンク」

 う~ん(笑)。いやぁ、アジテーションが凄くて、それがギターの歪みとかじゃなくてリズムの歪みとビートで迫ってくるっつうか、空間のノイズっつうのか…、歌自体は全然叫んでるとかじゃなくて淡々としているんだけど、出来上がってくる音自体が攻撃的なパンクサウンド。速いリズムとか重いリズムとかじゃないんだよ、これ。でも圧倒的に最先端の攻撃的な音楽。どういう思想でどういう音作りだとこういうのが作れて、しかもそのような音が出せるんだろうか?チームが一体となっていないと出せないだろうなと思うし、そもそも最先端だから事例なしに創り上げていかないといけないんじゃないだろうか?まぁ、その辺は疎いから事例があるのかもしれないけどさ。

 うん、絶対に売れないサウンド。そして攻撃性な印象は実は歌詞にももの凄く反映されていて、今の時代でも英国と世界の政治や体制についてメッセージを発信し続けている貴重な存在。U2とはまるで違う表現で、もっと攻撃的だけど、そういう思想がしっかりしているというか変わっていない。だからこそポップ・グループもカリスマとなったし、マーク・スチュワートも伝説になってしまった。だがしかし、伝説を祭り上げているよりも現在のマーク・スチュワートが出している音とメッセージの方が重要なんじゃないか、とも思う。

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フレ
Posted byフレ

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