Joe Strummer - Let's Rock Again!

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 21世紀に入ってから…と言うよりも90年代後期あたりからやたらと古い大物バンドが息を吹き返して再結成したり、シーンに戻ってきたりして、音楽雑誌を見れば一体いつの時代かと思うようなアーティストやバンドの写真が表紙を飾っていることも多く、結局皆戻って来たんだな、と。しかしその中でも大きな違いがあるのが、リバイバルの再結成というパターンと新しいことを試みるために昔のメンバーが集まったというパターンがあると思う。もっとも後者はほとんどないのだが。そんな中で、ジョー・ストラマーという人は11年もインターバルがあってからのシーンに復帰、しかも全く新しいジャンルを試みるバンドを引っ提げて、だ。

 そしてアルバムは2枚リリースするも三枚目を制作中に逝去。その遺作はメンバーによって完成されて「ストリートコア」としてリリース。正にジョーのやりたかったことが収められている。その時ジョーは同時にツアードキュメンタリーの企画制作も平行していて、その模様もこれまた仲間であるディック・ルード監督が完成させてDVDでリリース。リリース直後に法的問題が解決していない中でのリリースということで一旦販売中止となるものの、しばらくしてクリアー、めでたく再発となったんだけど、もちろん初回盤をゲットしていたので久々にじっくりと見る。

レッツ・ロック・アゲイン! VIVA JOE STRUMMER スタンダード・エディション

 大まかな内容は2001年USツアーと2002年の日本公演からのドキュメンタリーと各種インタビューで構成されていて、ライブシーンのほとんどは東京か九州公演からということだけど、う~ん、鮮明に覚えてるもんな。2回くらいアンコールしてからバンドが引っ込むんだけど、それでも観客が全然帰らずにしかも客電が点いてもず~っと手拍子して待ってたらバンドが出てきたんだよね。その時のバックステージの様子が映っていてさ、「まだ待ってるよ」「もう一曲やるか!」と勢い込むジョー、そうなんだよなぁ、そうだったんだ、と嬉しくなっちゃったね。

 音的にはさ、全く聴いたことのない世界の音で、どこかの国にこういう音楽があるんだろうけど、そんなのとロックの融合だからこれまた不思議。単なるケイジャンとかダブとかじゃないもん。全く新たなジャンル。是非こういう音楽の後継者がいてほしよな、と思う。

 このドキュメンタリーの最後の方でジョーが語ってるんだけど、レコードを「狩る」っていうのが重要で楽しいもんなんだ、と。今の時代は情報過多で知ってから買うんだろうけど、やっぱり昔の人らしくレコードを狩ってから音楽を知る、みたいなさ。そういうもんだろ、って。うん、わかる。それとあんなメジャーな人でもアメリカではラジオ局に飛び込みセールスしていて、一生懸命自分達の音を売っている。それも会社に赤字を出させてしまった以上、次があれば絶対に取り返すんだ、みたいなことでさ。やっぱり出来高歩合制の世界なんだなぁと妙にビジネス面で納得してしまった(笑)。それとね、作曲ってのはアタマから一生懸命に曲を叩き出さないとできないものなんだ、っていう決して才能がある人の発言じゃなくてロックンローラーの苦悩というか、そういう強い意思と姿勢こそがジョー・ストラマーなんかなぁと。

 「Let's Rock Again!」。ジョーが好きな言葉が「Never Give Up!」だそうだ。この二つの言葉のどっちも強い意思を感じさせる言葉だよね。そういう気持ち忘れないで頑張らないとな。うん。

 ここのところまたクラッシュやジョー・ストラマー関連のDVDとかいっぱいリリースされているので、またちまちまとチェックするかな~と。「リデンプション・ソング ジョー・ストラマーの生涯」っつうドキュメンタリー本もあるし。

リデンプション・ソング ジョー・ストラマーの生涯 ロンドン・コーリング ザ・ライフ・オブ・ジョー・ストラマー スペシャル・エディション Clash Live: Revolution Rock

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フレ
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