David Bowie - Tonight

![Let's Dance [ENHANCED CD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/41h7UhlTGxL._SL160_.jpg)
そんなボウイが「Let's Dance」の後に間髪入れずにリリースした1984年の作品「Tonight」。一般的に、どころか多分ボウイのコアなファンからも「Let's Dance」と同等の作品として認識されているんだろうけど、実はこっちの「Tonight」の方が元来のボウイの創作意欲に溢れた作品なんじゃないかと。いや、ナイル・ロジャースのパワーステーションサウンドじゃなくて、っつうか80年代のあの音じゃなくてさ、どっちかつうともっとボウイの持つ音楽性が出ていると思うんだよね。だから最初の「Living The Alien」からしてポップでダンサンブルなチューンではなくって、ひと味もふた味も深みのある歌詞とシリアスなサウンドで幕を明けるアルバムなんだよね。その流れはアルバム全体に流れているんだけど、ヒットチューンの「Blue Jean」がそのイメージを「Let's Dance」と同等のモノにしているんだろうな。ただ、明らかに作風が違うけどね。
もうひとつこのアルバムで話題になったのは「Tonight」でのティナ・ターナーとのデュエットと最後の「Dancing with the Big Boys」でのイギー・ポップとのデュエットか。「Tonight」は良い曲だよね、これ。凄くムードがあるしさ。イギーとの作品はちょっとゴージャスなアレンジ過ぎて音自体はどうかと思うけど、根本はこの頃に独特の疾走感あるサウンドで悪くはない。ただ、まぁ、コーラスやらホーンやらがちとよろしくないかなっつうだけで、イギーも目立たないし。まぁ、それはそれで大して気にするほどでもないか。
同じ頃にロックファンならお馴染みの「アブソリュート・ビギナーズ」っていう映画があってさ、その主題歌をボウイが歌ってたり、「スノーマン」っつう映画の中でも「This Is Not America」をパット・メセニーグループと一緒に歌っていたりするんで、知名度が上がるとセッションが増えるっていう面白い側面もあった。そして大体そういう作品の方がレベル高くて面白い。
そういえばミックとやった「Dancing In The Street」のPVでの二人は正にロックンロールだったもんなぁ…。やっぱホンモノはかっこよい、って思ったもん。
Tonight (W/Tina Turner)
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