Family - Bandstand

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 個性的なボーカリストが乱立している70年代英国ロック♪ やっぱこの辺が一番落ち着くなぁ~と我ながら納得しているのだが、そういえばいつもこの辺を漁ると忘れられずにレコードを探し出してくるのがファミリー。うん、ロジャー・チャップマンのムサ苦しい姿がこれまた英国らしくて(笑)。このバンドも結成してから短期間でアルバムリリース枚数が結構多いのでそれなりに精力的に活動していたんだろうなぁと思う。

バンドスタンド Music in a Doll's House

 今回はその筋では有名な1972年リリースの6作目のアルバム「バンドスタンド」を取り出してみた。うん、ジョン・ウェットンが参加して二枚目の作品でこれにてジョン・ウェットンはキング・クリムゾンに参加することになるので、その筋で有名、なワケだ。ファミリーの歴史的にもかなりの名盤と誉れ高いのでなかなか手の出ない英国ロックファンもいるとは思うんだけど、まぁ、確かに絶対聴け、という程の声を上げる気にはならないんだが(笑)、やっぱり英国好きな人には非常~に楽しめるバンドで、カテゴライズできないジャンルに属しているバンドだね。ファーストの「Music in a Doll's House」ではかなりサイケデリックにあれこれやってるし、楽器も色々使ってるからプログレに括られたりしてるけど、ロジャー・チャップマンの声聴いてたらやっぱり黒い独特のシャガレ声なワケで、そういう言い方したらやっぱりファンクネスな響き…、うん、特にこのアルバムはもの凄くグルーブしていて、R&Bとはまた違った感じで、そうだなぁ、パーラメント的っつうかそういうノリに近いグルーブ。それもこれも多分ジョン・ウェットンのベースによるノリが無茶苦茶大きいとは思うんだけどさ、それにしてもジョン・ウェットンだってこんなにグルーブ感のあるベースを弾くのも初めてなんじゃないか?っつうくらいだが…。もっとも、これ以降はあらゆるジャンルのバンドとセッションしていくわけだが…。

 いかんいかん、ファミリーの話なのでジョン・ウェットンに持って行かれてはいけない(笑)。最初の「バーレスク」からしてもうブイブイしてて「え?」って感じだけど、正にアルバムを象徴するかのような名曲で、シンプルでノリが良い。んで、それこそジョン・ウェットンが曲作りにも参加したってことで有名な「コロネーション」はまたしても「え?」ってな感じで、これファミリー、だよな?っていうくらいにジョン・ウェットンのコーラスが爽やか(笑)。まぁ、いいか、こういうのも。「Dark Eyes」ってのが次に入ってるんだけどさ、これはまたこれで「え?」ってな感じに英国的なコーラスから始まって実に美しいメロディと曲で、ウィットニーのギターのアルペジオが素晴らしい。やっぱ英国好きには堪らないね、こういうの。ピアノとフルート(?)もまた良い味出してて、素晴らしく綺麗な小曲。

 「Broken Nose」はまたしてもお得意という感じでグルーブしまくったノリにロジャー・チャップマンが叫ぶ。うん、これこそロジャーだ。完全にファンクしてるね、これ。んでまた一転して「My friend The Sun」なんてクサいタイトルの曲でさ、ジョージの「Here Come the Sun」じゃないんだから(笑)。しかしこれがまたアコギとアコベなのかな、これ、とメロデイで爪弾かれる美しい曲で、全く奥の深いバンドで面白い。こういうのが楽しめるとツウなロックファンだと思うけどね(笑)。そしてまた「Ready To Go」では本来のファミリー節が復活していて良い。基本的にメロディはポップというかメロディがあって、ロックしてるから聴きやすいと思うけど、まぁ、サビが一緒に口ずさめるとかではないな。うん、でもこれぞ英国ロックだよ、ホントに。

 変形アルバムジャケットが多いのもファミリーの特徴で、この「バンドスタンド」も見事に変形ジャケットでテレビを模倣したアルバム。意味はよくわからんけど、いいんじゃない(笑)。こういうの聴くとやっぱ英国が一番面白いなぁと思う。ジェスロ・タルあたりと立ち位置が似ているかもね。

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フレ
Posted byフレ

Comments 6

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evergreen  

若い頃ジャケが欲しくて
めっちゃ背伸びして買いました。
聴いて、その声にげんなり・・・今手元にあるかな~
後にチャップマン風と称されて・・・爆

2008/04/21 (Mon) 08:11 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>エヴァ姉さん

声にげんなりしたんだ?割とダメなのかな?女性ウケしない歌ではあるが…。

2008/04/26 (Sat) 14:59 | EDIT | REPLY |   
harry  
あのジャケは

ジョン・コッシュの名作ぢゃ。「ホテル・カリフォルニア」が有名だが、変形ジャケではかなりの出来である。CD(エアメイル・レコード)版でも文字は小さいが(老眼は辛い)なかなかです。

2009/06/19 (Fri) 00:00 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>harryさん

CD時代になってからは変形ジャケも少なくなってしまったし、楽しみは減りましたよねぇ。豪華版とかは多くなったけど(笑)。

2009/06/19 (Fri) 23:14 | EDIT | REPLY |   
zagan  
これだこれ

高校生のある日、いつもは行かないレコード屋の支店に行って、購入した一枚。
保管に苦労したな。他のアルバムを取り出そうとすると、隣のこのアルバムのジャケットが引っかかって・・・

一曲目は好きな曲です。
ただ、聴き進めて行く内に、何故か眠ってしまってたあの頃。

youtubeの動画はこちらで楽しめます。
http://www.youtube.com/watch?v=iGqswbOAxWw

2009/11/22 (Sun) 13:59 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>zaganさん

若い頃にはなかなか分かりづらいバンドでしたねぇ、確かに(笑)。

2009/11/28 (Sat) 22:56 | EDIT | REPLY |   

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