Babe Ruth - Amar Caballero

5 Comments
 アナログレコードで音楽をゆったりと鑑賞する、これは今の時代では非常に贅沢な趣味なのかもしれない。と、久々にアナログでじっくりと聴いてみた時に思った。音の良し悪しや暖かみ、クリアーさなど特性はあるものの、やっぱりレコードジャケットを眺めながら、そしてライナーノーツにも目を通し、クレジットをしっかりと見ながら飛び出してくる音を楽しむというのは満喫できるものだ。別にCDでもライナーがあったりするのでできる話なのだろうけど、実はあまりそうやって聴かない。MacにCD入れてそのまま流してネットやら何やらをしながら聴いていることの方が多いのでちょっと趣が異なる。聴いていたアルバムは別に大した作品じゃなくて、先日紙ジャケ化されたらしいけどアナログあったなぁ~と思って探してきたベーブ・ルース。

アーマー・キャバレロ(紙ジャケット仕様)

 1974年リリースのセカンドアルバム「アーマー・キャバレロ」だが、一般的に、と言うか一般的には知られていないだろうから言葉が適当ではないけど(笑)、どっちかっつうと英国ハードロック系列に分類される音のはずなんだけど、このセカンドアルバムはかなり異色の出来映えで、当時はこのままどこに行くのだろうかと不思議な期待感を抱かせるバンドだったのかもしれん。ファーストアルバム「ファースト・ベイス」は概ねハードロックに分類される音が中心で曲の長さも割と長めでザッパのカバーがあったりしたので名盤的扱いではあるが、このセカンドアルバム「アーマー・キャバレロ」はリーダーのアラン・シャックロックの趣味嗜好が恐らくスパニッシュ系統に向いたためか、スパニッシュ的センスを多く反映している作品に仕上がっている。更にそこに管楽器部隊も一緒に同居していることで実に不思議なサウンドを描いている。ハードロックらしいハードロックは3曲目くらいのもので、いや、これがまた後半の盛り上がりがすごくてさすが!と思えるので十分に満足できるのだが、それ以外は割と短めの曲で節々にスパニッシュギターフレーズを入れまくっていて、B面ではそれだけで出来ている曲も収録しているくらいだ。相変わらずリズムについても不思議なポリリズムがあったり変拍子ではないけどちょっとおかしいのとかあってね。多分凄くフランク・ザッパ的な楽曲構成になっているんだよ。好きなんだろうな。

 ジャケットはヒプノシスの作品なんだけど、アメリカ盤は英国盤の右側を削って馬が右端に来るようにして馬隊が表ジャケットで見えるようにズラしてある。そもそもダブルジャケットでリリースを考えなかったのがアメリカ盤ってトコだ。馬、っつうかユニコーンだよな、これ。角あるもん。個人的にはこのバンド凄く好きで、ヤニタ・ハーンっつうお転婆娘のボーカルがぶち切れていてスカッとするのもあるし、この頃ハードロックで女性ボーカルってあんまりないから新鮮だったし楽曲構成もユニークだしと一気に集めて楽しんだものだ。4作目以降には主役のアラン・シャックロックが抜けてしまって、ある意味別バンドになる。その時のギタリストが後にホワイトスネイクに参加するバーニー・マースデンだ。

 しかしYouTube探ってみたら映像があったので驚いた。もしかしたら初めて動いている姿見たかもしれない…。やっぱりお転婆お姉ちゃんっぽくていいなぁ、ヤニタ。

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フレ
Posted byフレ

Comments 5

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evergreen  
びっくり

この映像はびっくりです。
あったんだーすごーい。
ギターいいねー、ヴォーカルちょっと垢抜けないおてんばさんだね、可愛いですよ。

2008/04/17 (Thu) 00:20 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>エヴァ姉さん

ね、驚いたもん、この映像。いやぁ~、かっこよいじゃん、これ。正にお転婆娘♪謎のバンドだったからこういう映像見れると凄く嬉しいし驚くんだよ、ホントに。

2008/04/19 (Sat) 22:18 | EDIT | REPLY |   
茶  

ベイブ・ルース、初秋を感じさせる雰囲気の音創りだった気がします。特に AMAR CABALLERO はね♪
スパニッシュなアレンジのナンバーは、さりげなさが技あり!だったですね~♪
でもって、おもわず「いっぽ~~ん!」と叫んじまったのが、BROKEN CLOUD ってゆうナンバー♪これはなんてゆうかもう、日本の心ですわ。新日本紀行のテーマ曲かと思ったです♪
ヤニタの唄は村娘、ドラムスとフルートというより、お囃子ですなあ。。。心がしみじみします。だから勝手に稲の収穫祭りの歌と決めつけています(笑)。
スパニッシュにしろ、日本風にしろ、濃すぎなくさりげないところがこのバンドの感性の素晴らしさですね♪
関係ないけれど、'90年代のアメリカで、やはり女性ヴォーカルの SANFRANCISCO SEALS(ベースボール球団の名前) というバンドが登場し、プリティ・シングスのカヴァーを演ってたりして嬉しかったです。ですが、けして顔がニンマリした、なんて書かないです(笑笑)。
ああ!そうそう!メイオールのコーナーで、ちょっとだけ修正してしまったので、フレさんの承認待ちになっています。すみません。宜しくお願いします。内容はほとんど変わっていませんが(苦笑)。

2011/03/25 (Fri) 23:18 | EDIT | REPLY |   
茶  

承認済みだったです。。。ごめんなさい。。。

2011/03/25 (Fri) 23:22 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>茶さん

このバンドはですねぇ、ホント、あまり知られていないので自分で気に入っていて楽しいんです。
芸達者面もともかくお転婆さ加減がね(笑)。

2011/03/27 (Sun) 17:58 | EDIT | REPLY |   

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