Thin Lizzy - Thunder And Lightning

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 シン・リジィを愛する英国の少年がそのままギタリストになり、あちこちのバンドのオーディションを受けながら晴れてタイガース・オブ・パンタンのギタリストになり、そのおかげで更にステップアップしたギタリストの座を射止める事となった。始めに自身のソロシングルのサポートにフィル・リノットを迎え、それ自体が凄い事ではあるが、そのセッションをきっかけにバンドの運営解散を決めていたフィル・リノットに最後の魂を熱くさせるアルバムを制作させた人、それがジョン・サイクスのシン・リジィ加入の経緯。何年か前にフィルなしでシン・リジィを再結成させて、自分で歌うっていうのをやった時点でこの人は心底シン・リジィが好きなんだなぁと思った。

Thunder and Lightning Life Live

 1983年リリースのシン・リジィのスタジオ盤ラストアルバム「Thunder and Lightning」。メンバーはもちろんいつもの三人にジョン・サイクス。この若者のエネルギーは老朽化していたバンドを明らかに活性化させ、70年代のトラッド路線からハード路線へ変化しながら突っ走ってきたシン・リジィというバンドを更に飛躍させる音楽性を持っていた。ジョン・サイクスのその後の功績はホワイトスネイクで開花し、一時代を築き上げたとも云えるが、それで没落したというのも事実でなかなか難しいものだなと思うが、後のBlue Murderあたりまでは勢いあったもんね。これがまた泣かず飛ばずだったので終わったんだが…。最近は何してるのか知らないけど、黒のレスポールにミラーピックガードを付けた勇姿はかなり印象的でそしてかっこ良かった。

 と、まぁ、ジョン・サイクス寄りの話から始まったが、シン・リジィ最後のスタジオ盤「Thunder and Lightning」冒頭から思い切りハード。このバンドの特徴でもある軽やかさと勢いがあり、そして必ず哀しみというキーワードが散りばめられている楽曲の塊で、最後にしてまた一枚名盤リリースとなった。「The Sun Goes Down」はもう哀愁と云う言葉がピッタリのフィルらしい曲で、心に染み入る。そして圧倒的なかっこ良さを誇る「Cold Sweat」。ジョン・サイクスがソロになってもやり続けていたくらいにかっこ良いナンバーで、アルバム中でも光っている。B面になってからも軽やかではあるが、ハードなテンションの曲が続き、「Bad Habits」と云う結構ポップなメロディもあり、それこそシン・リジィというもんだ。

 このアルバムをリリースした後フェアウェルツアーに出て、そしてラストライブアルバム「Life Live」をリリースする。ストレートにかっこ良いライブ、しかしどこか疲れの見える、バンドを知っているとどんどんとハマっていくような面白い音が記録されていて、ジョン・サイクスの頑張り具合も実によく聞こえる。彼のシン・リジィ好きが溢れんばかりに表れている。ライブ映像をテレビで見たことあるが、もうねぇ、好きそう~に弾いていてさ、フィル・リノットが可愛がるハズだよ。



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フレ
Posted byフレ

Comments 2

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ドイツ特派員  
私のための特集っすか(笑)

ほんと、何処まで幅が広いんですかい?

実はこの「Thunder and Lightning」はリジーの中では異色の作品でしょう。まあヘビーメタル盛り上がり期ですし、ジョンサイクスだし。ただ、同系のゲイリーの時もここまでメタルになっていないのは、アイリッシュとブリティッシュの違いか?まあジョンはゲイリー直系ですがね。

2008/03/23 (Sun) 23:10 | EDIT | REPLY |   
フレ  
ども♪

>ドイツ特派員さん

ツボに入りましたか??シン・リジィは初期から最後まで好きですねぇ~、ほんと。確かに異質なこのアルバム、ゲイリーだとここまでメタルにはならないんですよねぇ~。

2008/03/24 (Mon) 21:34 | EDIT | REPLY |   

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