The Jeff Healey Band - See The Light


1988年リリースのファーストアルバム「See the Light」。タイトルがモロに狙っているというのか、それを象徴しているんだけどアルバムリリースされた頃、話題ばかりが先行していて盲目のギタリストが膝の上にギターを載せて弾いていて、それが実に器用で素晴らしい、ということだったのでアルバムジャケットで見れるように確かに器用そうに弾いているんだろうなぁという印象はあったけど、アルバムを聴いてみると普通にモダンなブルースギターだったりして見た目と出てくる音のギャップを感じたモノの、かえって普通に聴いていたかもしれない。今の時代ならYouTubeとかで動く彼の映像を見れるので、その特異な奏法を目にして驚くこともできるだろうが、当時は全然見た記憶ないもんなぁ…、あ、MTVでプロモが流れてたのを目にしたことあるか。
しかしそれくらい普通に聴けてしまうくらい別におかしくもなんともないブルースギタリストのアルバム。一曲目から思い切りマイルドで艶やかなギタートーンとフレーズで攻め立ててくるブルースソングで心に染み込む音が心地良い。アルバム全体としてもちろんギターは同様に鳴っているんだけど、ヘンにブルースしすぎてなくって聴きやすいモダンな音になっているのでおしゃれとも云えるかもしれないな。ブルースしすぎないってのは狙ったと思うけど、同時期に活躍していたロバート・クレイやスティーヴィー・レイ・ヴォーンのギターのトーンや曲調とは明らかに異なり、まぁ、カナダらしいとも云えるのかもしれないけど野生っぽいのではない(笑)。
しかし今映像見て音を聴くとどうやって弾いてるんだこれ?って思うような弾き方で…、確かに1歳で視力を無くしていればどうやって人がギター弾いているか見たことないワケだから独自でこうなったんだろうなぁ。普通に弾いてみたら凄く巧かったりしてね。出てきた当時は話題も多かったけど以降はどんどんブルースマニア向けの人になっていったのかほとんど名前聞かなかったので、ほんと記憶から消えていた。こんな形で記憶が甦るのも良くないんだろうけど、久々にしっとりと聴いてみました。「Angel Eyes」の切なさを聴きながらね。
- 関連記事
-
- Vince Converse - One Step Ahead
- The Jeff Healey Band - See The Light
- Doyle Bramhall II - Welcome