Ten Years After - Live At Filmore East 1970

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Live At The Fillmore East 1970

  The Whoの勇姿を一般に印象付けたのは映画「Woodstock」でのSGぶっ壊し&客席にポイ捨て事件だろう…って勝手に自分で印象深いことを書いているんだけど、同じくとんでもなくインパクトの強かったバンドがこのテン・イヤーズ・アフター。「ワイト島フェスティバル」にも出演しているので結構ザ・フーとは被ってるのかな。

 それはともかくとして、映画「Woodstock」や「ワイト島フェスティバル」で見れるTYA(テン・イヤーズ・アフター)の勇姿は本当に強烈でした。特に「Woodstock」での「I'm Going Home」が凄くて、指の速さもともかくながら、ギターのペグを半音ずつ下げていくところ。それで曲に変化をもたらしながら、今度は半音ずつ上げていって元のチューニングに戻すという暴挙。それとベーシストのレオ・ライオンズの一人でハマり込むスタイルのベースもかっこ良かった。アルヴィン・リーのワンマンバンドとして捉えられる事が多いけど結構メンバーに恵まれてる人です。ジミヘンと同じでフロントの人間が凄すぎるんだろう。

 スタジオ盤ではタイトル通り名盤中の名盤として語られる事の多い「Ssssh」がやっぱり一番聴く事が多いが、時系列的には丁度1969年8月の「Woodstock」と1970年8月の「ワイト島フェスティバル」の間に位置する1970年2月のフィルモアイースト(!)でのライブ「Live at the Fillmore East」という二枚組がリリースされている。これがまた素晴らしい音でマスタリングされているのは知られているだろうか?TYAのライブアルバムだと「Recorded Live」が知られているが、それよりも全然段違いに凄い演奏を丸ごと記録している「Live at the Fillmore East」はオールドロックファンには絶対にオススメ!あの「Woodstock」でぶっ飛んだ演奏そのままの勢いで全編弾きまくり歌いまくりカバーしまくりの素晴らしいライブ盤。やはりこの人達はライブバンドです。最後は先のクリームで有名な「Spoonful」。それも独自解釈で弾きまくっててなかなか面白い。この時代ならアルヴィン・リーがTYAでクリームを追い抜くなんて事もマジで考えられたんじゃないかな。個人的にはこの「Spoonful」の方が色気があって好きだね。

 そんなことで、60年代末期から70年代にかけて活躍したTYAは初期が最高にかっこいい。以降は敢えて云うならば楽曲のセンスが単調すぎてしまい、オリジナリティを確立できなくってしまった感もあるんだけど、それでも時代にマッチして滅茶苦茶光り輝いていたこの時期の作品はもっともっと評価されてほしいな。

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フレ
Posted byフレ

Comments 4

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いたち野郎  
ウッドストックでのTYA

ギターは勿論ですが、個人的にはベースにも注目。指がガンガン跳ねてますね。凄く太い音、出てます。

2006/01/06 (Fri) 19:45 | EDIT | REPLY |   
sion  
通ですねー

はじめまして!3年前までスタジオミュージシャンをやってました。とかなんといって、僕も好きなのは60年代のブリティッシュロックから70年代の黄金期なんですよー。しかし「最近の記事」を一通り見て感動しました!特に、アルバート・コリンズとイングヴェイ!そしてザッパ!!

2006/01/07 (Sat) 00:42 | EDIT | REPLY |   
8  
凄いですね~

はじめまして!
ブログ拝見させて頂きました
俺もフレさんみたいなブログがかきたいですぅ~(´∇`)

2006/01/07 (Sat) 02:04 | EDIT | REPLY |   
フレ@ロック好きの行き着く先は?  
コメント感謝です!

>いたち野郎さん
う~ん、そうなんですよ。やっぱバンド感がすごくあるんでね、ウッドストックはカメラワークがいいってのもありますなぁ。時代でしょうけど。ベース、、、なんというかMyワールド突入、っていうプレイですもんね(笑)。

>sionさん
スタジオミュージシャンとは羨ましいっす。何事もプロの道は険しいっすから。こんなブログでロックを少しでも語れればいいかな、って感じで始めてますのでよければお邪魔してやって下さい。多分似たようなロックらへんが好きなんだと思います(笑)。…っつうかそういう人がいっぱいここに集まってきてますのでどっかで火がつくと面白いですよ♪ギター弾きなのでちょっとそっちに内容が傾いているのが最近の記事なんですけどね(笑)。

>8さん
いやぁ、書きたいこと勝手に書いているだけなので誰でもできますよぉ。ホントはね、「かっこいい」とか「熱い、凄い」っていうだけじゃなくって「この旋律の中ででこの音使いができるところがかっこいいセンスだ」とか「リズム隊とギターとボーカルの一瞬のアイコンタクトで次の展開に進む瞬間が凄い」とか具体的に書いていかないと通じないんですけどね、なかなか巧く表現できないことが多いので単に「これがロックだ」って誤魔化してるんですよ(笑)。騙されないように(冗談)。

2006/01/07 (Sat) 21:50 | EDIT | REPLY |   

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