Led Zeppelin - Led Zeppelin

遂に本ブログに登場してしまった大物中の大物です。本人にしてみるとビートルズやストーンズよりもどんなバンドよりも敬愛する史上最高のロックバンド、レッド・ツェッペリンです。自分の音楽のルーツは全てここにアリですから(笑)。その原点も原点のファーストアルバムから素直に進めますので、まあ、いつかは最後のアルバムまで行くでしょう。あ、途中そんなこと忘れて突如として再登場する可能性は十分ありますので、覚えなくて良いんですけどね。
1969年初頭にリリースされたファーストアルバムは36時間で録音されたらしいんだけど、その分熱気が籠もった、そしてロックとはこうあるべきだ、的なアプローチも織り込まれている完璧な作品で、それでいてしっかりと多岐に渡る音楽性の幅の広さを見せているというジミー・ペイジのセンスをたっぷりと感じさせる代物に仕上がってます。
冒頭の「Good Times Bad Times」…、ギタリスト諸氏、このリフでのノリを体現できるか?ベーシスト諸氏、同じくノリ及び流れるようなベースラインをモノにできるか?ドラマー諸氏、片足ワンペダルでこのベードラを難なく、そして常に一定のバランスで叩けるか?ボーカリスト諸氏…論外。…みたいな感じなのでやっぱいつ聴いてもバイブルです。「I'm Gonna Leave You」では一転して美しい生アコギの音色が世界を包み、アナログの美しいリバーブが空間を満たしながらプラントの情緒ある歌声で始まるが、中盤からは獣のような叫び声と嵐のようなバンドサウンドが奏でられ、それの繰り返しが幾度か繰り返された後、静かなアルペジオで終焉を迎える静と動が見事に表現されたアレンジ。原曲からのパクリだろうがカバーだろうがこの凄さの前では語る必要なし。そしてまたリバーブたっぷりに地の底から鳴っているかのようなマイルドなフロントピックアップでしか出せないチョーキングの音が空間を包み、超どブルースが始まる。曲中はギターと歌がユニゾンしていて、途中では古くはコール&レスポンスと呼ばれた、まさしくツェッペリンくらいでしか大きく取り上げられることはない、プラントとペイジの掛け合いはどんなフロントチームにも出せない空間を醸し出している。その重く熱い演奏はプラントのハープで終わりを告げるが、いつの間にかベースによる半音下り進行の怪しげなリフが刻まれる…、この曲こそがレッド・ツェッペリンというバンドの全てを表現しているが、ライブでは最長45分を超える時もあったクリームにはできなかった楽曲としての完成度の高いアドリブソング。DVD「スーパーショウ」
で見られるスーパーショウでのライブ演奏はデビュー直後だけに凄い演奏を目の当たりにすることができるので絶対に見ておいて損はしないね。
B面に行くと(B面って言い方、古いな…)、「Your Time Is Gonna Come」の不思議な音色から始まり、Zepの音楽性の広さを感じるのはこういう曲だね。立て続けに始める「Black Mountain Side」はジミー・ペイジのダンエレクトラギターによるインストソングだけど既にDADGADチューニングで弾かれているところがギタリストとしての才能の片鱗が見え隠れするところ。もちろんフレーズの意外さや巧さも当然のこと。よくバート・ヤンシュの作品のパクリと言われるが、全くその通り(笑)。でも当然ながら圧倒的にペイジのバージョンの方がロックなワケ。それでいいんだもん(笑)。で、不思議なエンディングが終わると「Communication Breakdown」のあのEリフが鳴る。まだテレキャスでのレコーディングだからレスポールのあのぶっとい音じゃないところがかわいいんだけど、それだってとんでもないギターソロの音してるよ。ペイジ18番の手癖だけで弾かれているんだけど、終盤に差し掛かったあたりからのオブリソロなんかも結構聴き所。そしてプラントのブルージィーな歌声からの「I Can't Quit You Baby」はペイジのギターとの絡みが実に面白い変拍子なブルース。リズムだけでは絶対にできないこの曲こそバンドの醍醐味でもある一曲で、ペイジのギターもボンゾのドラムもジョンジーのベースも全てが絡み合った素晴らしき作品。一発録音じゃなきゃできないでしょ。そして最後は軽快なリフで始まる「How Many More Times」。まぁ、パクリの境地でもあるんだけど、そんなことよりもこのレコーディング時点で既にノンクレジットだけど「Hunter」とのメドレー作になっているワケで、この辺の鍛え上げられなければ出来ない自然な流れは構成を考えてできるもんではなかろう。計算して、というものではなく即興で、バンドでしかできない空気感で出来上がっているこの雰囲気はもの凄いモノがある。特に合図があったりするものでもなく、そして一瞬にして元のリフに戻ってくる緊張感が凄いスリリングで、手に汗握って聴く代物。
音楽的にはそんな感じなんだけど、実際よ~~く聴いていると音作りとかレコーディングの時のエコーや効果音、リバーブやマイクの位置なんかも含めて凄く凝ったアルバムなのね。ギターだけじゃなくって全てそんな感じでしっかりと作られているワケで、だからこそリマスタリングする価値があっただろうし、その迫力は現代のどのバンドにも出せないものになっている。それは多分元のバンドの音のデカさだったり音そのものだったりするんだろうけどね。
あ~、やっぱ書くと長くなりすぎました。ホントはもっともっと書きたいんだけど、読み物になってしまうと面白くなくなるのがブログだからねぇ。Zepはホント最高に凄いバンドです。全ての面で。聴いたことない人いたら、騙されたと思って騙されてみて下さい。好みでしょうけど(笑)。
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