Nazareth - Razamanaz

6 Comments
 王道ロックがあるからにはその下を支えてきたB級ロックというものが存在していたはず。それは王道が最先端を引っ張るべきクリエイターならば、B級野郎達は今できることをひたすらやる、即ち現状維持、進行系と言うスタンスとでも言えば良いだろうか。クリエイターと言うよりも街のチームリーダーって感じかね(笑)。いや、何が言いたいかっていうとそういうチームリーダーさん達が一生懸命やってることからロックの安直さってのは面白くなっていて、誰でもできるロック、という図式が出来てきたんだと思う。故にそれはパンクの台頭という更にひとつのムーヴメントになったワケで…、いや、それこそロックだよ。

Razamanaz Hair of the Dog

 そんなことを夢にも考えていなかったけど、結果そういうバンドに祭り上げられてしまったというバンドは非常に多いだろう。今回挙げるナザレスもそんな一端を担うのかもしれない。いや、滅茶苦茶かっこよいぜ、このバンド。1971年英国のマニアには有名なペガサスレーベルからデビューしたバンドで、レーベルカラー通りに結構不思議な音、しかもアコースティック系の音だったりして決して後のハードロック的な音ではなかったのだが…。セカンドアルバムは1972年に、これもロイ・トーマス・ベイカーのプロデュースで制作したものの全く中途半端な音世界で大人の音を奏でていたものだ。しかし、そんな折りにディープ・パープルの前座でライブを行うことになり、ロジャー・グローヴァーの目に留まり、三枚目となった「Razamanaz」のプロデューサーとして名を連ねることとなる。しかも世紀のハードロックアルバムとして生まれ変わったナザレスの仕掛け人として、だ。

 そんな経緯があるアルバムだけど、コイツはとにかくかっちょよいぞ~!思い切りハードロックなギターサウンドにダミ声ハイトーンのボーカルで、単調なベース…いや、大まかなフレーズしか奏でないベースにこちらもまた大技でしか叩かないドラムスというリズム隊の大雑把さが良い味出しているのかな。曲はカバー曲も多くて、自分達なりにハードロックにアレンジしていて、それがまたかっちょよいんだ♪ そして思い切りフレーズ的にはロックンロールがベースになっているので、グルーヴの良さもさすがなモンで、実にかっこよいハードロック。重くもなく、軽くもなく、激しすぎず、ソフト過ぎず、音も詰め込み過ぎていないし、ホントに聴きやすいのだ。リフや曲の良さよりもストレートでシンプルにハードロックやるとこうなる、って感じで今でも誰かがカバーしたら結構かっこ良くなるハズ。

 英国ハードロックバンドの中ではなんだかんだと結構長寿のバンドでちょっと前まで活動していたと思うんだけど、今はどうなんだろ?アルバムもそんなに枚数多くないけど「Razamanaz」以降は同様にかっこよいのが続くので割とオススメ。ドラマティックなのとかもあるしね♪

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フレ
Posted byフレ

Comments 6

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jerry  
右のアナログあります。

ナザレス、ご紹介のアルバム以外にも、
ロドニー・マシューズが手掛けたアルバム、アナログあり。

お?
読めてきた、明日は、DHか!? 祝来日! Am I Evil ?

2008/02/03 (Sun) 21:04 | EDIT | REPLY |   
フレ  
お?コメ付いた?

>jerryさん
アナログ見つけたら安いんじゃないっすか、今は?

そうそうDHもあった!今も活動中??

2008/02/05 (Tue) 11:52 | EDIT | REPLY |   
ドイツ特派員  
シンプルでかっこよくは難しい

ご無沙汰だす。

結局色々といじるのは、女優の厚化粧のようなもんで、いや、そういうケバイねえちゃんが良いときもあるんですが、やっぱりスッピンの実力にはかなわないってことでしょう。あと、適度なポップさ、というのは重要な要素でしょうね。クリームしかり、フーしかり。

さて、次のジャパメタ捜さなきゃ(笑)。フレさんの足元の角質にも及びませんが。

2008/02/07 (Thu) 23:27 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>ドイツ特派員さん

シーンによってお姉ちゃんの好みは変わりますねぇ(笑)。ン?その話っじゃないか?
ジャパメタ、面白いっすねぇ~。ここでも思い切りやってみたいんだけど如何せん音源がそれほど手元に残ってない(哀)んですよねぇ。

2008/02/09 (Sat) 14:26 | EDIT | REPLY |   
zagan  
久しぶりに聴いた

B級・・・言い得て妙。
1stが出たとき、"Witchdoctor Woman"聴いて、『ん?良いかも。』と思って、その感想が聞き終わるまで続いて・・・

初期の音楽性が"Deep Purple"と絡むことで方向性がびみょーに変わったような感触を持ってました。

で、今聴いても、『ん?良いかも。』と思っちゃうんですよね。
なんだろ、特に惚れ込むような曲はあまり記憶にないのですけど、UKベースのアメリカンロック、時々スコットランドとでも言うんですかね、どっちかっていうと好きな方なのかな?
・・・って自分でも咀嚼できてなかったりして・・・。

# 手術からようやく一ヶ月。ぼちぼちブログ再開かも。

2011/07/15 (Fri) 14:52 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>zaganさん

うん、わかる感じ。どうしてもど真ん中にはならないバンドなんだけど、気になるってかさ。
自分は聴きたいと思った時に手に入れられなかったバンドなので思い入れがちょっとズレてしまったかなぁ。
マニアックに名前は出てくるバンドなんでね、一応ちょっとづつ制覇♪

#しっかり復活してるみたいで一安心です。

2011/07/20 (Wed) 17:21 | EDIT | REPLY |   

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