Fairport Convention - Red & Gold

0 Comments
 ロックの歴史の中でもかなり長い歴史を刻んでいるバンドの一端を担っているフェアポート・コンヴェンション。アルバムデビューは1967年で、解散したようなしていないような、そのうち仲間が皆集まり始めて色々とセッションやらイベントやらを始めたりしているうちに皆が皆愛着を持って出たり入ったりしながら今でも存続しているワケで、ストーンズの生きながらえ方とは大きく異なってメンバーチェンジも当然ありきで皆の故郷のような位置付けでバンドというハコがあるってとこか。

Red & GoldIn Real Time: Live '87

 そんなフェアポート・コンヴェンションが1988年に何とラフトレード(!)からリリースしたアルバムに「Red & Gold」という作品がある。ラフトレードレーベルと云えばどことなくニューウェイブのバンドばかりというような印象があるが、結構オールドなロックにも門戸を開いていて、確かロバート・ワイアットなんかもアルバムリリースしていた気がする。ま、それはともかく、この頃のフェアポート・コンヴェンションって実はもの凄く充実していたらしいんだよね。1985年頃からメンバーが12年間くらい変わってなくてアルバムも8~9枚リリースしている時期でさ、なかなかフェアポート・コンヴェンションのディスコグラフィーとバイオグラフィーの実態が掴みきれないのであちこち紐解いた程度での知識なんだけど、いや、もちろん初期から70年代くらいまでは大丈夫だけどそれ以降がどうしても曖昧(笑)。まぁ、それでもバンド名に恥じないアルバムばかりをリリースしているので悪くはない作品群が多いかな。

 で、その「Red & Gold」なんだけど…の前にメンツか(笑)。しっかりとデイヴ・マタックスのあのドラムは健在だしサイモン・ニコルの味のある歌声とデイヴ・ペグのベースラインもそのままですな。バイオリンにはリック・サンダース…、ソフツの後期に在籍していた人ね。で、ギターは知らないんだけどマーティン・アロックって人かな。なかなかリチャード・トンプソン的なギターを弾く人なのでメンバー的には重宝したと思う。中身はねぇ、結構モダンなトラッド風味の大人のロック、というよりも聴かせるアダルトな音で、でももの凄く英国ならではのメロディだったりコーラスだったりして、普通は出せない味だし、新人じゃぁ当然出せないサウンド。落ち着いた音で暗さもそんなになくって聴きやすいね。しかしリズム隊、軽く演奏しているんだろうけどやっぱりとんでもなくロックな人達で、重くてカッコ良いよぉ~。こんなにアダルトなことしてなくても十分にロックでイケるにな、とか思ってしまう(笑)。

 何気にね、アルバムジャケットを見てると凄く英国らしくて、騎士の戦いはともかく下側には英国らしい湖に帽子が浮いていて、何故か右側には翡翠が飛んでいるという、おしゃれだよねぇ~、こういうセンス。色々な意味で親しみの持てる作品。多分この前後のアルバムも似たようなもので楽しめるかな。あ、そういえば、このメンツってこの時期に来日公演してたハズ…。

関連記事
フレ
Posted byフレ

Comments 0

There are no comments yet.

Leave a reply