Stevie Ray Vaughan - Couldn't Stand the Weather

4 Comments
 今や伝説のブルースギタリストとして名を馳せているスティーヴィー・レイ・ヴォーンで、もう彼の生前すらをも知らない世代がロックを聴き、レイ・ヴォーンを聴いている時代だろうなぁと。自分的には少なくともレイ・ヴォーンはリアルタイムで聴けて良かったなと思えるのだが(笑)。

Couldn't Stand the Weather Live in Tokyo

 1984年リリースのセカンドアルバム「Couldn't Stand the Weather」。日本ではコイツがデビューアルバムだったんじゃなかったかな。デヴィッド・ボウイの「Let's Dance」に参加したギタリストとして一躍有名になった時にリリースされたハズで、聴いてみて皆びっくり、こんな本格派のギタリストだったのか?とうなり声を挙げたもんだ。丁度その頃はこういう骨太のブルースギタリストっつうのはなかなかいなくて、ちょっと後に軽めだがロバート・クレイってのが売れた時期に重なってくるのかな、でも全然レイ・ヴォーンの方がロックに近くてかっこよかった。

 そこにこの「Couldn't Stand the Weather」が来たワケでさ、もうねぇ、最初の一発でヤラレまくりです。「Scuttle Buttin'」ね。その頃ってヘヴィメタのイングヴェイ流の速弾きってのはあったけど、こういう速弾きなんてなかったからとにかく驚いて、これこそホントの早いフレージングだ、と認識したし、普通のヘヴィメタ系の速弾きなんてもう全然響かなくなちゃって(笑)、ひたすらコピーしてたけどもちろん弾けませんでした(涙)。いや、凄いんだよ、この一曲目は。そんでそれに続くアルバムタイトル曲「Couldn't Stand the Weather」もさ、それまで聴いたことのない曲調で、へ?ってなもんさ。次の「The Things (That) I Used To Do」にしたってもうグイグイ引っ張られるギターフレーズと音でブルースってこんなんなの?というかこれってロックかなんかわかんないけどすげぇ!って感じで惹かれたもんさ。心地良いし、ギターの音もストラトなんだけど凄く太いし…、それは多分弦の太さのせいだろうけど、かっこよかったぁ~。A面最後の「Voo Doo Chile (Slight Return」なんてさ、最初はまだジミヘン知らない時に聴いたからこれが先で、圧巻、の一言だった。何だこのかっこよさは?って感じ。最も多感な頃に聴いたから衝撃も凄かった。

 B面に入ってもそういうノリの凄さは変わらないのでCD時代になって一気に聴いても全然疲れなくてひたすら口ずさみながら聴いてしまうな。「Tin Pan Alley」の哀しいフレーズというか音色で表現される感情ってのも凄くて…、普通に音楽として聴いていてもしっかりと伝わってくる「感情」がきっちりとギターに込められているんだよ、だから凄く伝わってくる。素晴らしい…。

 こんな書き方をするはずじゃなかったんだけど聴いているウチになんか客観的ではなくて主観的に書いてしまった(笑)。たださ、やっぱこれ凄く良いアルバムだ。全作品中一番かもしれない。基本的にこの人の場合はライブの方が面白いからライブばっか聴いててアルバムをマジメに聴くってのが少なかったから、久々に聴き直して惚れた。うわぁ~、ブルースいいなぁ~!!

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フレ
Posted byフレ

Comments 4

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elmar35  
こんばんわ

テキサス・ハリケーンだったかな、初めて聞いた時ぶっ飛びました・・FMのライヴでしたね。
当時行き着けだった茶店があって、ストーンズばっかり流れてたんですが、そのマスターに聞かせてみたら早速1週間店内ヘヴィロテでした。(笑)
私は未だにライヴ一辺倒なので、フレさん見習ってスタジオ作もちゃんと聴いてみます。
・・ただ、お兄ちゃんとの共作はイマイチでしたけどネ。

2007/12/07 (Fri) 22:44 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>elmar35さん

やっぱハマりましたか…。ライブにハマるのわかるんですよねぇ、この人の場合。自分もたま~にスタジオ聴いて逆に感動したんでたまには良いっすよ♪兄ちゃんとのやつは、まぁ、兄弟愛ってヤツですな(笑)。

2007/12/08 (Sat) 20:04 | EDIT | REPLY |   
ドイツ特派員  
実はあんまり聞いていないんですわ

あ、ここにelmer35さんが(笑)。

この記事見て聞き直しましたよ、レイヴォーン。多分ジョニーウインターやロリーギャラガーの線なんでしょうが、特にジャズ的なものに特徴がありますなあ。あと、あんな音では中々弾き切れません。「Scutle buttin'」はみんなおったまげたと思います。うーん、どうも三弦は巻弦のセットらしいんですが、それじゃチョーキング上がらないって。さすがにストラトに0.12~の弦は張れません。

2007/12/09 (Sun) 00:21 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>ドイツ特派員さん

お?お知り合い♪

そうそう、単なるブルース一辺倒のテクじゃないんですな、これがまた。アコギ弾いても同じことが云えて、これまたすごいし。まぁ、天才なんでしょうなぁ…。そしてあの弦の太さもチョーキングどころか抑えてるだけで指力鍛わりまっせ。

2007/12/09 (Sun) 09:43 | EDIT | REPLY |   

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