Captain Beefheart - Trout Mask Replica

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 前衛的アーティストってのは色々あるんだろうけど、音をひとつの芸術として創り上げていくという作業は彫刻のそれと似たようなものなのかもしれない。ドイツのバンドにはそういうのが多くあるように感じるし、日本でも世界的に有名なアーティストはやはり前衛的な面が評価されていることが多い。英国に於いてもそれはあるのだが、ザッパ絡みで、というかザッパそのものが前衛的なアーティストであったんだけど、その流れで出てくるのは当然キャプテン・ビーフハート♪

トラウト・マスク・レプリカ Bongo Fury

 「トラウト・マスク・レプリカ」っての知ってる人は結構いると思ってるんだけど、中身をとことん好きだ、っていう人は聞いたことない(笑)。いやぁ、キライだっていうのもあまりないと思うけど…、なぜならこれを聴こうという時点で既にある程度の覚悟をしているだろうから好きになるしかないんだよね、こういう実験的アルバムを聴く場合はさ。とは云えとことん聴くっていうモンでもない。うん、相当アヴァンギャルドなんだよ、これ。

 とにかくビーフハートが弾いたことのないピアノと格闘して創り上げた曲をこれまた楽器の素人達が集中的に無理矢理弾いて覚えて演奏したりしているのを、これまたフラリとザッパが立ち寄って録音して面白いところを切って貼って繋ぎ合わせたものがこのアルバムだからだ。拍子とか歌メロとか旋律とかそういったものは全く適当にしか、というか凄い高次の世界で存在しているけど、狙ってできているもんじゃない(ハズ)。ノイズはそのままだし、緩みまくった雰囲気でなんとなくポリリズム的に展開するとか、そういう次元でひたすら28曲が収められている。しかし、不思議なのはそれでも滅茶苦茶ポップだ、っていうこと。軽いので聴きやすい、っつう摩訶不思議な世界。なんなんだろね、これは。マジメに聴いてたら気が狂うけどゆったりと流していると非常に気楽で面白い。後年スラップハッピーなんかがやってたのと似てるなぁとふと思った。

 キャプテン・ビーフハートってこれ以外にはザッパの「Bongo Fury」で一緒にやってるのくらいしか知らないけど、古くからの友人らしく、やっぱり芸術肌らしい。まぁ、このジャケットからしてもヘンだし、これって鯉?鱒?マスらしいけどね(笑)。

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フレ
Posted byフレ

Comments 3

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Substitute  

どうもです。
レコ・コレなどに、名盤だ!と良く出ていたので、数ヶ月前にTSUTATAで借りて(汗)聴きました。
感想は、?????。まだまだ訓練が足りないようです。。

2007/12/02 (Sun) 15:39 | EDIT | REPLY |   
おいみず~  

このアルバムは凄かったですね。

最近になって、恐る恐る聞いたのですが、結構聞きやすいんですよね。ただ、いま何曲目聞いてるのかがわからない。まぁ、一つ一つの曲のタイトルとか、どうでも良いのかもしれないですけどね。

おそるおそる聞いた割に、結構嵌っていました。

2007/12/04 (Tue) 00:34 | EDIT | REPLY |   
フレ  
ども♪

>Substituteさん
レス遅れました~。まぁ、名盤っていうのはマニア向けってのも多いのでねぇ…。これ理解できなくても問題ないと思います(笑)。

>おいみず~さん
うん、曲という概念が壊れているので気にしたことないですが、妙な凄さがまた…、はい。

2007/12/08 (Sat) 19:46 | EDIT | REPLY |   

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