No Doubt - Tragic Kingdom
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レゲエ・スカの流れをロックに持ち込むと言った手法はもちろんポリスやクラッシュによって既に実践済みで、しかもかなり上手い融合傑作でもあったことで逆に同じような手法論では個性が出せずに単なるモノマネで終わってしまう可能性もあったものだ。しかし90年代半ば、アメリカのカリフォルニアからとんでもなく脳天気にロックとレゲエ・スカを合体させたバンドが登場。そして今ではセレブの代表としても顔が売れているグウェン・ステファニー率いるノー・ダウトだ。
1995年リリースのセカンドアルバム、そして大ブレイクしたアルバム「トラジック・キングダム」。そっか、もう12年も前のアルバムなのか…。ついこないだじゃねぇかと思っていたのだが、そりゃぁグウェン姉さん結婚して子供作ってセレブしてるわな…。このバンド、新しく見えて実は結構キャリアが長くて苦労人だったりする。あの栄光の80年代をリアルで楽しんできた世代で、ギターのヤツだってバリバリにヘヴィメタギタリストだったりするし、バンド全員が80年代大好きだし…と。何てったって高校生の頃から一緒にやってる仲間らしいからねぇ。凄いわ。それでデビュー出来たのが1993年頃っつうから、まぁ大変だよね。よくそこまで持ったっつうかさ。しかも音楽的には完全に独自性を出しているっつうのもまた見事。
その個性が思い切りハジけたのがセカンドアルバムの「トラジック・キングダム」なんだけど、最初からもう強烈なビートとレゲエ・スカを混ぜたようなビートで更にそこにはグウェン嬢の鼻にかかる可愛らしい歌声が被さってきてノーダウトサウンドの出来上がり♪ とにかくこのアルバムは名曲揃いで、どれもこれも滅茶苦茶ノレる曲ばかりでとにかく楽しめ!って感じ。もちろん唯一のバラード「Don't Speak」も素晴らしいんだけど…、いやぁ、最初はこの曲のPV見てからだからさ。マドンナがバンド組んだらこんな感じだよね、って思って。後で聞いたら結構紆余曲折あった頃のアルバムなんだね、これ。男女の恋愛もあり、兄弟とバンドの狭間もあり、苦労してるなぁ。
しかし…やっぱ良い、これ。このアルバムに限らずこの後の三枚目「リターン・オブ・サターン」も今のところ最新アルバムとなる「Rock Steady」もガラリとサウンド変わるけど実に素晴らしい。なんだかんだとDVDも含めて全部制覇してしまっているバンド。英国の湿っぽさとは無縁な脳天気なカリフォルニアバンド、心地良いよ~。
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