Queensryche - Operation : Mindcrime

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 時代が70年代ならばコンセプトアルバムというものもあり得ただろうし、それが受け入れられる市場というものもあったと思うが、80年代になってそんなコンセプトアルバムというものはまず出てこなかったような気がする。もちろんアルバムとしてのコンセプトっつう意味ではたくさんのアルバムがモチーフなりコンセプトなりっつうのがあったと思うけど、ストーリー性を持たせてアルバムを作るっつうのはなかなかなかったんじゃないかな。ちなみにピンク・フロイドの「ザ・ウォール」は1980年リリースだから、まぁ、なくはないけど。そんな時代変化の中で、何とも驚くことにヘヴィメタルというジャンルが深みを持ち始めてプログレッシヴロックとの融合を果たした。その代表格がDream TheaterであったりQueensrycheだったりするのだが、そのQueensrycheが1988年にリリースした「Operation: Mindcrime」と言う作品が何とも映画仕立てのコンセプトアルバムということだ。

Operation: Mindcrime オペレーション:マインドクライムII オペレーション:マインドクライム I&II -コンプリート・ライヴ

 ストーリー的には正にアメリカの抱える問題点というか社会的問題を反映したもののようで、麻薬組織にいいように使われる少年が恋をして云々というものらしい。最近そのパート2である「オペレーション:マインドクライムII」をリリースして話題となり、更に両方をまとめてライブで演奏している模様を収録したDVDもリリースしたらしく、かなり話題となっているみたい。うん、自分的にはこの作品とかこういうバンド群を聴き始めたのはつい最近なので…、いや、デビューした当時からバンド名ややってることも知ってたし、ちょこっとは聴いたことあったんだけど全然ピンと来なくてほったらかしだったんだな。まぁ、そんなもんだろ。んで、最近アレコレ聴いている中で聴き始めたバンドで、その最高傑作がこの「Operation: Mindcrime」だっつうことでやっと手を出してみました。

 う~ん、ヘヴィメタっつうことを意識する必要もないくらいによく出来てる…。こういうハードな音でもコンセプトアルバムとしてきちんと訴えることができるんだなぁと。もうちょっと小曲があったり、話を展開させるための楽曲もあるかと思ったけど見事にグイグイと突っ走る疾走感溢れる曲ばかりでアルバムを継ぎ目なく成り立たせている。効果音はあるけど、それがまた映画みたいに入れられていてバンドの曲としてっていうのではないから面白いのかも。しかしこのパワーっつうか勢いっつうか執念っつうのは凄いモノがあるな。緊張感があるから飽きずに一気に聴けるし、一曲一曲もしっかりと作られているし、メタルとしてもかなり質の高い作品だし、適度なポップ感もかなりイケてる。当時からハマった人が多い理由がよく分かるし、今でもこのバンドの代表作になってるのも納得。

 ところどころの女性コーラスを使う辺りはやはりピンク・フロイド的影響かなぁとか思うが、そういうのも全てあってこそのロックだからさ、上手く作ってるね。ライブでもこのまま再現してるんだろう…。

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フレ
Posted byフレ

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harukko45  

懐かしい!昔はクイーンズライチってもろに呼んでましたね。初来日で日本青年館に行きました。このアルバムはかなり聞き込みました。その頃はオジーやらガンズやらメタリカやらで、ヘビメタ関連がマイブームでした。
その時のライブでもこのアルバムを全曲、順番通りに再現しました。かなり盛り上がった。演奏もキチッとしたもので好感を持ちました。ヴォーカルはとても良かったです。ちょっとキャラがドイツ的なのも良かった。
でも、その後の失速が早かったなぁ、だからパート2は聞いてないのでした。今度トライしてみよう。

2007/08/25 (Sat) 01:37 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>harukko45さん

お仕事忙しそうで…(笑)。ジョン・レノントリビュートの大役、期待してます~。さてさて、このバンド、伊藤正則さんの一言からクイーンズライチと呼ばれましたが…、懐かしい話っすね。良いヘビメタバンドがいっぱい出てきた頃でしたが…、失速が激しいのもまた然り。はい。パート2なかなか、だそうですが、どうでしょ??

2007/08/28 (Tue) 15:05 | EDIT | REPLY |   

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