Soft Machine - Soft Machine

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Soft Machine ソフトマシーン (河出文庫)

 昨日見当たらなかったソフト・マシーンのアルバムを発掘して久々に聴いた。シド・バレットのソロ作品のバックを務めた程の変態集団なワケで、感性の面でも共通項があったからこそシドのアルバムが静かなる狂気を秘めた作品になっている面もあると思う。

  で、ソフト・マシーンってのはバロウズの作品からバンド名をつけたバンドで、ピンクフロイドと同時期に同じようなシーンで活躍していたバンドで最も人気が高かったようだ。このバンドの場合はファーストアルバムが以降の方向性を決定付けたということは全くなくって、逆にどんどん進化していってしまったバンドなのでファーストアルバム論は働かないんだけど、単純にアルバムとしてフロイドの持っている面に近づける作品じゃないかな、と。こちらには偉大なる放浪者であるケヴィン・エアーズがサウンド面のイニシアティブを握っていたこともあり、カンタベリーミュージックと呼ばれる英国ならではのポップさを世に知らしめた作品として語られてもいいんじゃないかな。相方にはこの後英国カンタベリーシーンの重鎮となるロバート・ワイアットも在籍していて、彼にとっても本作がデビューアルバムとなったし、鍵盤には強者マイク・ラトリッジを迎えている。アルバム発表前には後のゴングを結成する永遠のヒッピー、デヴィッド・アレンも在籍していた。これだけの面々が揃った中で何が作られたかと言うと…、変なポップスとジャズみたいなポップ。もちろんロック好きにしかわからないようなポップス。う~ん、偏見か(笑)。ツボにハマる人はハマる。その分発見した時の喜びは大きいニッチな世界ってのは認めるけど、入ると深くて楽しいカンタベリーミュージックの世界は音楽センスのあるポップスファンなら非常に受け入れやすいと思います。

 とは云えどもかなり前衛的な面も持っているので誰にも受け入れられるもんでもないのも事実。でも、フロイドだってイエスだってそうなんだからソフト・マシーンが認知されない理由はない。CDで聴くと見事にアルバム全曲が一曲になっているのでもの凄い大作に聞こえるし、もしかしたら史上初の全曲繋がりアルバムじゃないかと思うんだけど、それだけじゃなくてバラエティに富んだ作品。

 「Hope For Happiness」から始まり、The Velvet Undergroundの「The Murder Mystery」より先に、これも世界初だと思うんだけど、一つの曲中でふたつのメロディーが同時進行する曲が一曲目だったりするし、滅茶苦茶ポップで浮遊感が堪らない。うん。基本的にアルバム前半ではロバート・ワイアットの優しくて壊れそうなボーカルが心に染み入るし、その合間に叩かれているドラムもワイアットだが、これがまた何というのかスナップが柔らかいと言うのか凄くジャジーなフレーズが幾つも幾つも叩かれている。「So Boot If At All」では歌もさることながらそのドラムが心地良い。ラトリッジとのバトルも非常にスリリングだし、そんなところにケヴィン・エアーズの「Lullabye Letter」が出てきて、この人はホントに独特のセンスがあるよなぁ。ベースのセンスもアルバム全体を通して凄く際立っているのも特徴的。でも全然重くないので聴きやすい不思議な作品。

 やっぱいいなぁ、と思わせるし、後のジャズバンドに変化するソフツの断片はもちろんあるんだけど、基本的に演奏力が高いから好きに演奏するカンタベリーポップの原点が溢れ出ている素晴らしきファーストアルバム

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フレ
Posted byフレ

Comments 6

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いたち野郎  
変形ジャケも素敵な一枚

ジャズとロックの融合の形って色々ありますが、ソフトマシーンのファーストはまさに「融合」って感じですね。前衛性もポップさも兼ね備えていて、ただの足し算で終わらせなかったのが名作たる所以ですかね?
今考えると、当時若かったロバートワイアット、ケヴィンエアーズ等等が一緒にやっていたなんて…恐ろしいバンドです…

2005/12/17 (Sat) 00:24 | EDIT | REPLY |   
evergreen  
すみません、爆笑しました!

変態バンド!!!
やっぱり、そう思いますよね!私も絶対おかしいと思う。私は「2」と「4」が好き。「2」はジャケット買いで、「4」のジャケットもどう見てもおかしいです!変態集団!でもなーつい、聞き入ってしまう自分がもっとおかしかったりして・・・1stもう一回聞いてみますね、今聞くと、1stが一番好きかもしれません。

2005/12/17 (Sat) 02:03 | EDIT | REPLY |   
ITORU  
プログレ界のモーニング娘。

 トラックバックしていただいてありがとうございます。ソフトマシーンはプログレ界のモーニング娘。です。主要メンバーからどんどん抜けていきます。といってあとからのメンバーもすごいところがモーニング娘。との大きな違いです。ファーストではA CERTAIN KINDが好きです。この頃6枚目のソフトウィードファクターを聞いて後期の素晴らしさを再認識した自分です。

2005/12/17 (Sat) 11:53 | EDIT | REPLY |   
Cottonwoodhill  

ソフト・マシーンは私にとってはジャズ・ロックの踏み絵みたいなバンドでした。
最初に聴いたのがアラン・ホールズワース加入の作品だったから尚更です。今では好きなバンドの一つとなりましたが。

2005/12/18 (Sun) 21:30 | EDIT | REPLY |   
lonehawk  

TBありがとうございました。
ファーストを最初に聴いた印象は正直??でしたが、何度か聴いていくうちにすっかり病みつきになりました。
ようやくファーストが単独紙ジャケ化されるようないい時代になりましたね。

2006/01/19 (Thu) 23:20 | EDIT | REPLY |   
soundbeat  

TBありがとうございました。
プログレをあまり聴かないというのとこの人たち独特のものがあるんで、聴いた今でも受け入れられるか微妙なところです。
自分の最近の趣味と離れちゃってるのでそこら辺はご勘弁を。
変態集団ってのを面白い言い方ですね(笑)

2006/01/20 (Fri) 22:58 | EDIT | REPLY |   

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  • 2006.01.20 (Fri) 20:22 | 日々是好収集
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