The Gathering - Nighttime Birds (1997)
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時代の産物とも思えるThe Gatheringの傑作「Mandylion」からアルバムに参加したボーカルのアネクの続く1997年にリリースされた4枚目の作品「Nighttime Birds」で既に音楽的な変化を伴ってて、当時のリスナーはまだそこまで気にしなかったが「Nighttime Birds」もそんな片鱗が存在しているので今なら分かる。
1997年だから既に14年も前の話になるが、そこでようやくゴシックメタルがメジャーに出てきつつあった。The Gatheringが発祥でもないが、「Mandylion」は一時代を担うアルバムと祭り上げられていて、今聴いてもかなり深みのある作品だが、そのアルバムの次に当たる「Nighttime Birds」はメタルは不要で、単にゴシック世界を出した作品。ゆったりと身を任せながら浮遊した気分でリラックス出来るアルバムで心地良く、音はヘヴィーに歪んだギターが鳴っているが、テンポやフレーズが洗練されてるから邪魔にならない。一曲づつをきっちりと聴き込む自信がないが、アルバムの捉え方は好印象。
このバックの音でも全然負けていないアネクの声量と歌声は凄い。歌唱力は十分に満たされているから、後は天性が多くを占めるが、The Gatheringの全盛期の作品に間違いはない。今で言うゴシックメタル的な音ではなく、単にゴシック調の雰囲気を出している作品が粒揃いのアルバムで、メタルではないゴシックの世界を奏でているし、その影響はDead Can Danceで、進化系も同じところに行き着いてる。時代的にメタルを一部使っただけで、かなり知的なバンドな気がする。

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