Please - 1968/69
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1960年代末期にどういう経緯で、またアルバムも存在したのかよく分からない。恐らくオリジナルアルバムは出てないと思うが、それなりに曲があるので全部シングルでもないかもしれないPleaseはドラマー兼ボーカルのピーター・ダントンがいるのでT2の前身バンドとして捉えられるが、Gunのエイドリアン・ガーヴィッツも参加している。ベースのバーニー・ジンクスから見るとブルドッグ・ブルードも絡んで、そこにはT2のギタリストキース・クロスもいるので、要するに仲間内であれこれ試しに色々な音をやってみたバンドのひとつで、このヘンの背景はアルバム単位で線引けないので音で判断するか。
CDで手に入るのは「Please 1968-69」と「Seeing Stars」で、「Please 1968-69」の方が面白く、どちらも似たようなサイケ調のハードロックでフワフワしてアシッド的感覚が散りばめられた曲が多い。未熟なアレンジでも浮游感が堪らないし、ピーター・ダントンの歌声でやたらカッコ良いハードロックもあるので、実験的要素が強いがアングラな世界じゃなく本気でやってるからポップな側面もあるが、驚いたことにそんなメンバーの背景だから当然だけどT2のアルバムの3曲目に入っている「No More White Horses」はPleaseバージョンがオリジナルで3分半のお茶目な良い曲として入っているけどT2になってクローズアップしてアレンジしてあんな楽曲に仕上げたらしい。他の曲も同様の手法を用いたら全く別のハードロックバンドとして生まれ変わっただろうから素晴らしいセンス。おかげで自分のコレクションにあった理由が判明したし、また、「Strange Way」も本気でアレンジしてT2でプレイしてたらカッコ良かっただろうと妄想もしてしまう。
背景もあるけどプリーズはかっこ良い英国らしいバンドで、明るい曲調が多いが、どこか湿ってるしセンスが抜群でブルドッグ・ブルードの方も合わせて聴いてアングラなバンドのファミリートゥリーを解明して音を聴くのも面白いし、その価値は十分にあるバンドだからこの手のバンドでは久々に何度も聴いてハマりまくった。

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