Web - I Spider (1970):

0 Comments
B0012F9BGG

 バンドやアーティストにとってアルバムジャケットは意味を持っていてほしい。自分のバンドを表現したり音の世界を表現、もしくは奇抜で人の記憶に残るようなジャケットやインパクトを与える何かを付けるなど、変形ジャケットはその類で、顔を売りたい人もいるし、色々あるけど、そんな中で奇妙なモノやちょっとキモイ作品もあって、いくつかは成功しているが概ねマイナス要因になっている。音だけを聴くなら全然カッコ良いけど、ジャケが気になって聴く人もいるが聴き手を阻む時もある。

 そんなジャケットのひとつでもあるウェブの三枚目1970年作品「アイ・スパイダー」だが、ちなみに表がこのジャケで裏は同じように頭がピースサインしてるので、多分ウサギをもじっているようで、表ジャケはガチョウ類だけど尻尾がないから不気味な生物みたいに描かれていて生理的に嫌気が差す。

 アルバムは三枚目で、それまでのアルバムは全然売れなかったが、その際に主要メンバーも入れ替えて、デイヴ・ローソンが加入した作品ながら、加入と言うものの、実際は鍵盤弾いて歌って全曲作曲までしている。つまり、ウェブがいきなりデイヴ・ローソンのバックバンドになった感じなので、それだけ認めさせてしまったデイヴ・ローソンの才能も凄いが、普通はあり得ない話でもあるが、50年も経った今では「アイ・スパイダー」がウェブの傑作として挙げられる。それもデイヴ・ローソンのその後の成功もあるが、それくらいインパクトがあったメンバーチェンジとこのジャケットで印象を変えている。

 音は流石に素晴らしく良質且つムードバッチリの叙情系プログレッシブロックとジャジーな雰囲気を混ぜ合わせた美しい作品で、メロトロンが鳴っているのも良いし、そこに管楽器が上品に絡んで作品が構築されている。A面は組曲になのでその雰囲気と構成が聴き手に伝わってくるし、繊細な音色の塊で、雑なところがひとつもない見事な出来映えだから、それこそデイヴ・ローソンの仕事がよく分かるものの、もうちょっとジャケットが美しかったら名盤扱いされていたと思うが、それも英国ロックの歴史。

 ちなみにウェブは「アイ・スパイダー」をリリースした後、ほぼそのままのメンバーでSamuraiとバンド名を変えてアルバム「Samurai」をリリースしており、これも当然ニアリーな音作りだが、もうちょっと詰め込まれている。そしてデイヴ・ローソンはグリーンスレイドへ参加するが、凄く良い仕事してて、ケイト・ブッシュやサリー・オールドフィード、イエスの「91025」も参加してるし、驚くことにその流れでアラン・ホワイトとクリス・スクワイアとジミー・ペイジが組んだXYZにも参加していたからさすが大英帝国の職人。





UKprog
関連記事
フレ
Posted byフレ

Comments 0

There are no comments yet.

Leave a reply