Depeche Mode - Some Great Reward (1984):
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自分が思うロック的な音からはかなりかけ離れた世界の音楽はあまり聴かなくて、RCサクセションは好きだけどYMOは聴かないのが代表的な感覚だろう。ニューウェイブ勢が出てきた時も一方では肉体派なハードロック・ヘヴィメタルがシーンに躍り出てきた時期でもあり、音楽の多様化が進んできた頃だったので、その時はクールで気取ったニューウェイブ系よりも分かりやすくてヘヴィなハードロック的な方を好んだ。ギター弾きたかったのもあったし周りが多かった環境もあるし、絶望の淵にいるような友人がいなかった健全な環境だとも言える。
デペッシュ・モードが1984年にリリースした作品「Some Great Reward」はいつ聴いたのか、そんなに古くはないが、ヨーロッパのバンドは割とデペッシュ・モードに影響されていたりフェイバリットに挙げたりカバーしている。それはメタルバンドもハウスバンドもポップバンドも関係なく皆がカバーしているが、それくらいヨーロッパでは愛されたメジャーなバンドで、日本ではリアルの感覚では一瞬のバンドでしかなかったが、多少そっちの世界に興味を持っている人でもそんなに長続きしなかったバンドと思うけど、意外や意外、日本で売れていた時代よりも後の方が世界的に人気があるようで今でも現役。どこが良いのかと昔は思ったが、そんなきっかけで幾つかのアルバムを聴くとクールでカッコ良いし、無機質でメタリック、それでいてオシャレでデカダンと汗の一つもかいていないくらいに冷淡な雰囲気でも、実は結構聴きやすく、ストラングラーズの「Meninblack」はまだロックの領域だけど、デペッシュ・モードの「Some Great Reward」は明らかにそれが完成された世界で新人類なロックで、そこがカッコ良く聴こえるから、あまりヘヴィに考えたくないけど楽天的でもない気分には合う。
この「Some Great Reward」はかなりクォリティが高い作品で、聴いてて起伏に富んでるし飽きさせない曲の流れや音使いだ。決して自分好みではないけどデヴィッド・ボウイの「Low」を初めて聴いた時の感覚に襲われるし、今からでも感じられるからありがたいもので、まだまだ世界は広いと思うが、そういう出会いも時代が流れてカバーするバンドがあったから発見できて、良い曲の紹介は脈々と続けてほしい。

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