Television - Adventure (1978):
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ニューヨークパンクも一括りに言われるがかなり幅広く、パティ・スミスやラモーンズからテレビジョンやトーキング・ヘッズ、ソニック・ユースなどには共通するパンクらしい要素はほとんど見当たらない。あるとしたらCBGBでのライブ遍歴くらいだが、ニューヨークの老舗ライブハウスCBGBは古くからアングラバンドの味方で多くのバンドやファンから愛されている。
Televisionの1978年セカンド・アルバム「Adventure」は、ファーストアルバム「Marquee Moon」の良さも理解していない自分にとっては更に難敵だったが、そうは言ってもニューヨークパンク、Televisionのセカンド・アルバムだから悪いて悪いハズもないと思って聴いた。ところが面白味を感じなくて自分のセンスを疑ったが、どう聴いても面白い部分を見つけられずに挫折し、以降何度か友人との会話で出てくるとたまに聴くが分からない。そして今、また聴いているけど、随分とポップ化された作品で聴きやすいから、結局ビートルズ的な感じにニューヨーク・パンクの冠とは裏腹に軟弱な感じがしてしまったとも思えるし、言い換えるとそれだけ聴きやすく練られている巧妙なポップサウンド。
ギターはしっかりと歌っているからギター中心のバンドも分かるし、英国のキンクス辺りの影響のメロディラインがいくつか聴けるし、ソリッド感は皆無で普通にポップ感に溢れているので、良い意味では聴きやすくてバンドのハードルを下げている。悪く言えばTelevisionらしからぬアルバムと言えるけど、進化系の途中ならばこれもありと思える作品の評価もあるだろうか。そんな事を思い巡らせるアルバムを生み出してしまったトム・ヴァーラインの冥福を祈り、改めてまた数少ない作品集をじっくりと聞いてみよう。
R.I.P

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