Beck, Bogert & Appice - Live In Japan (1973):
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伝説の日本公演がそのまま歴史的名盤になってしまったベック、ボガード&アピスのライブ盤「ベック・ボガート&アピス・ライヴ・イン・ジャパン」だが、何故かベックはあまりハマり込んでなくて、このアルバムに手を付けるのも結構遅かった気がする。聴いた時にはもっと早く聴いておくべきだったなと後悔した記憶があるが、それでも出会えたから良しと。
云わずと知れた1973年5月の大阪公演の模様が収録されたライブ盤で、初っ端のトーキングモジュレーターによる「迷信」から強烈なインパクトを放つアルバムで、ロックバリバリの頃のベックはやはり凄い。クリームよりも凄いと思うけど時代がちょっと遅れてしまった点はやむを得ないが、これ以降ベックはしばらくロックの世界に戻ってこないのでしょうがない。しかし実験的な要素も多くてノイジーに楽しんだり、アドリブプレイを延々と楽しんでみたり、ライブだからそれもまた楽しいだろうけど、聴いていると少々退屈になるシーンもいくつかはあるがそれでもかっこ良い。「Jeff's Boogie」は正に超人的なフレーズで何曲もの知ったフレーズが飛び出してくるし、「Going Down」のようなモダンなブルースですらヘヴィーなロックだし、そして「Morning Dew」におけるバンドとしてのポテンシャルの高さが素晴らしく、アメリカ人のリズム隊もさすがに相当テクニシャンで、且つワイルドさがあるからちと違い、うるさい、って感じ。
しかしカーマイン・アピスはドラム叩きながら歌ってるんだよね?凄いな、これだけ叩いてて歌うのはなかなか出来ないだろうし、ベックが歌うのはやはり頂けないからボガートと二人でコーラスしたり、やっぱり凄い。これでちゃんとしたボーカルがいたらかなり凄いバンドになっただろうに、勿体無いとも思うが、それにしてもベックのギターフレーズは不思議で、この頃はまだブルースに毛が生えた程度のレベルのハズなのに、最早そんな所は超えて、オリジナリティ溢れるフレーズとオブリソロを展開していて、しかも音色も一曲の間でとことん変化していく。研究するにはかなりハードルの高いアルバムなので自分は無視してたのだろうか?いやいや、改めて感動の一枚です。

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