Jeff Beck - Jeff (2003):
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通好みのギタリストの世界は自分的にはまだまだ全然近づけなくて表面上聴いた程度で、超絶ギタリストはギターだけで自分を表現できてしまうのもあって、そこにはバンドもボーカルも要らない、ロックとか何とかではなく音楽的にギターをチョイスして表現している人たちなのでちょっと普通のロックギタリスト達とは違い、もっと音楽的。何でも弾ける人達と言うのか、別に誰がどうのではなく、そういう方々の作品は大抵ギターがフューチャーされてテクニック的にはとんでもないが曲として名曲はあまり多くないが、プレイが重視されているからか、自分に聴く耳がないのか、でもギター好きだからやっぱり聴く。
2003年にリリースされたジェフ・ベックの「Jeff」はこれまでも既にどこまで行ってしまうんだジェフ・ベックシリーズが何枚か出てた後なので、これが三部作の最後の感じで出されるのは当然だが、それでもジェフ・ベックのこのスタイルには本当に驚いた。リアルタイムの時はそんなにジェフ・ベックに興味もなく、復活して頑張ってるな、くらいで音もまともに聴かなかったけど、ちょっと後にたまたまライブを見ててとんでもない進化に驚いて幾つか聴き始めたが、まさかそんな風に進化しているとは?との驚きがあった。この人もすっかりノスタルジックなスタイルで生き延びます的な感じだったからこんなにぶっ飛んだスタイルになってるとは思わなかったし、デヴィッド・ボウイだってここまでぶっ飛ばないだろと言うくらいのぶっ飛び方。しかも「Jeff」ではその集大成とも言えるくらいに最新の進化と古くからのジェフ・ベックのスタイル、さらにマインドがしっかりと溢れたプレイがうまく融合して、ある種名作に仕上がってる。残念ながら歌ものではないから一般的に名盤とは言われないけど、何じゃこりゃ?みたいなトコある。いや、凄い…。
これだけポジティブに時代に沿ったパンク魂を溢れさせて突き進んでくるスタイルは正に革新で若い世代では出来ないスタイル、しかもプロフェッショナルな挑戦状で時代に叩きつけてくれる作品、凄まじいテクニック、そしてロック、ジャンル無視のギタリストだけどやっぱりロックだ。
本当に惜しい人、稀代の天才を亡くしてしまったが、78歳なら文句もあるまい。Rest in Peace.

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