Robert John Godfrey -Fall of Hyperion (1973):
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The Enidの中心人物Robert John Godfreyは英国プログレッシブロックの真ん中を歩いていた人で、その名はBarclay James Harvestのオーケストラアレンジャーとして知られていたが、そこから離脱して自身の求めるオーケストレーションを追求したサウンドを構築すべくソロアルバムを一枚制作する。これが「Fall of Hyperion」だが、その昔からレアアルバムとして名を馳せており、CD創世記のVirginからリリースされたので難なく聴けたが、タイミング合わなかった人は全然入手出来なかったアルバムだろう。
そのRobert John Godfreyの「フォール・オブ・ハイペリオン」は1973年、The Enidのファースト「In the Region of the Summer Stars」から遡ること3年前にリリースされているが、オペラチックなボーカルも参加した、ひとつの物語が進行するコンセプト的アルバムで、音の方もモロにThe Enidのクラシカルなサウンドが詰まっている。もっともThe Enidよりも本格的なオーケストレーションで曲が構成されているのでロック的ではない面が強く、高尚な音楽が奏でられているが、なるほど、Robert John Godfreyがやりたかった世界がよく分かるアルバムで、後のThe Enidの洗練さも理解できる作品。
「フォール・オブ・ハイペリオン」は1990年初頭にCD化されて、リマスター盤はリリースされていないが、マスターテープを紛失したらしいから、最初のCDの使い回しでしかないため、音が篭ってしまい今の時代には良い音とは言えない。それが作品の評価に繋がっているかもしれないけど、これを良質の音で聴いたら果たして全然違う質のファンが付いてくるだろうか不思議で、自分はこの作品は受け付けないのだが、昔も期待して聴いた割につまらなくて何度も聴かなかったけど、今聴くと作品としては凄いけど自分が好まなかった理由も分かる。

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