Titus Groan - Titus Groan (1970):

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 1970年リリースのタイタス・グローンの唯一作「タイタス・グローン」はDawnレーベルからの登場で、60年代の風味を残しつつも70年代の幕開けに相応しいミクスチュアーなロックを展開しており、ジャズ風味と言われるのはオーボエを持ち込んでいるからだろうが、オーボエもジャズの世界で使われない次元のヘンなバンド。

 重厚な大英帝国を見事に打ち出すサウンドで、60年代のキャッチーさを持つポップなメロディとサイケデリック風味を漂わす音色と雰囲気に管楽器を加えて、テーマを作って曲を展開して、その中で実はハードなギターやピアノが音色を変えて次々と曲が進んでいく。歌は割とソウルフルでブルースもしっかりと通った歌声で、メロディだけ取れば伸び伸びと心地良い歌。それに対して演奏面はテーマを重要視しつつ各楽器が持ち味を発揮するバランスの取れた演奏で結構な猛者と思える節が聴かれる。

 タイタス・グローンは、掴み所のないロックの意味でジェスロ・タルと同レベルにあると思うし、それを邁進できるバンドメンバーの取り組みとパフォーマンスが、一発限りのバンドと継続的に人気を博したバンドとの違いだろう。演奏力もテーマも面白く、ベースも個性ある音でラインを走っているし、ドラムはドタバタと手数の多い人で、ロックを楽しめる音なのに広く聴かれていないのが残念。こういう音が広がると英国マイナー系ロックはもっと脚光を浴びるだろうか、否、今ではもう十分に脚光を浴びているシーンではあるかもしれない。紙ジャケ出てるしボーナストラックまで発掘されてるくらいだから。ただCD化されるのは時間かかって、当時は同じDawnレーベルでもトレイダー・ホーンはさっさとリリースされていたくらい。



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フレ
Posted byフレ

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