Julian's Treatment - A Time Before This (1969)

0 Comments
B01MYLH6TK

 名盤の誉れ高いJulian's Treatmentの最初のアルバム「A Time Before This」は1970年リリースなのでかなりサイケデリックな雰囲気が曲調に表れていて、楽曲レベルが高いが、バンド的にはオルガンやハモンド、メロトロンなどの鍵盤系が強く女性ボーカルがヒステリックに、妙にSFチックにエロティックに音の中に紛れ込んでいるので、アヴァンギャルド的な雰囲気さえ漂う不思議な音世界。曲にドラマ性があって、コロコロと展開するプログレッシヴ的側面はあるけど軽く楽しめる。

 ジュリアンズ・ジェイ・サヴァリンは元々SF小説家の人で新潮文庫から小説が出てるが、ヘリコプターアクションものしか和訳されてなくて、何でまたこんな「A Time Before This」や、この後のセカンドアルバム「Waiters on the Dance」が出来上がったかと不思議になる。この辺の音世界で描いている世界は多分もっとファンタジックなものだろうと疑問を抱きながらも音楽として聴いているこの人の二作となるが、本来は三部作構想らしいものの三枚目はまだリリースされていない。ハードロック的側面は強いが、オルガン中心にミーク嬢の妙にリラックスしたアシッドな歌声が空間を制圧しているのでドラッグ系に近く、何回も聴く人は多くないだろうが、ちょっと気になって聴くとその良さを実感する中毒的な側面は持っている。



UKprog
関連記事
フレ
Posted byフレ

Comments 0

There are no comments yet.

Leave a reply