Fields - Fields (1972):
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アンディ・マッカロック=クリムゾン「リザード」時のドラマーで、その割にはフリップ卿からは可愛がられていた様子で以降も仕事の紹介を受けていたし、更にヴァーティゴの名作、マンフレッドマン・チャプターIIIの「Volume Two」にゲストで「It's Good To Be Alive」一曲叩いている。アーサー・ブラウンとも交流があり、そのテクニックには定評があるが、アラン・バリーはゴードン・ハスケルのセカンドソロアルバムでギターを弾いていた人で、スタジオミュージシャン的に評判が高かったようだ。グラハム・フィールドは云わずと知れたシンフォニックバンド、レア・バードのリーダーで鍵盤奏者でこの人がレア・バードにうんざりして解散して新たに組んだバンドがフィールズ。
アルバムリリースは1972年で、スーパーバンド的な位置付けにも関わらず一枚だけのリリースで終わったメジャーながらもB級色の強いバンドで初っ端から鍵盤のピコピコで攻めるのでEL&Pな印象を持つけど、そんな曲ばかりではなく妙な曲、あまり意味もない曲も多く散漫な印象を与えている。アンディ・マッカロックのドラムひとつで破壊的クリムゾン復活にはならないし、当然ながらグラハム・フィールドの鍵盤によるトコロが大きくなり、さすがにそれらはシンフォニックな味わいを出していて、こじんまりとはしているけど壮大さはある。ただ、壮大なシンフォニックを選ばずに短い時間に曲を終える時代に即した方向に向かったためにイマイチの印象なのでやや残念。その中にも目を見張る曲がいくつかあるのが面白く、このアルバムの場合は5曲目「Over and Over Again」で、6分弱だが、歌モノと起承転結とハードさとソフトさを持っていてコンパクトに仕上がっている秀作と、そんなアルバムが当時CBSからリリースされていた。

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