Spirogyra - St Radiguns (1971):

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 70年代英国フォークの三種の神器と呼ばれたバンドはその筋では有名な話だが、Mellow Candle、Tuderlodge、そしてSpirogyraで、どれも女性ボーカルが美しく響き渡るバンドだが、純粋に女性だけが歌うバンドでもない。更に、Mellow CandleとTuderlodgeはアルバム一枚だけでその称号を得ているが、三枚のアルバムをリリースしながらその一端に名を連ねているSpirogyraは、ともすれば別の評価にもなろうものだが、しっかりと君臨しているのがやや不思議。アルバム一枚だけならそういうバンドだ、と決めつけられるが3つのそれぞれ異なったテイストを持ったバンドが同じように評されるのはなかなか難しいだろうが誰が名付けたのか三種の神器と今でも語り継がれている。

 Spirogyraの1971年リリースのファーストアルバム「St Radiguns」はComusやTea&Symphonyと類似したノンエレキの古楽的狂気を孕んだ様相を示したアルバムで、その要素はヒステリックに聴こえるバイオリンにあり、一般的には三枚目の「Bells, Boots & Shambles」をプログレ・フォークと捉えて三種の神器入りになっている。折角そこで名前を知ったならファーストの「St Radiguns」を是非とも聴くべきで、かなり狂気の世界に近いアシッド・フォーク的なエッセンスがありながら男女ボーカル、マーティン・コッカラムとバーバラ・ガスキンによる絶妙なメロディラインが現実離れした世界観を出している。曲構成は概ねベースがリードになってるけど、よくこれでメジャーグラウンドに出てきたものだと思うが、もっとマイナーなまま終わってもおかしくなかったのに、三枚もアルバムをリリース出来た事が凄くて、そこまで見守ったB&Cレーベルも大したものだし、マイナーなレーベルだからこそ本人たちの意欲でどうとでもなったかもしれない。

 しかし諸説諸々あって、実はこのファースト「St Radiguns」はそれなりに売れたらしく、継続的な活動が望まれ、また、エレクトリックフォークが台頭してきた時代でもあるからこれだけ高品質なアルバムなら、実際は分からないけどサイケ的でもあるし好まれたとも思う。David Bowieの「Hunky Dory」的な感触すらあるアルバムで、やたらと美しく透明感溢れる狂気と美しさが同居して、狂気よりもトンガり具合のバランスで、凄くナチュラルだけどちょっと向こう側に近い不思議な魅力がこのアルバムを色褪せないものにしている。その傾向が三枚続くのがSpirogyraの凄いところ。





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Posted byフレ

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