Vashti Bunyan - Just Another Diamond Day (1970):
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真の意味で英国伝承フォークソングを奏でていた人達、そして確実にそのスタイルでファンの心を掴み取り、永遠に愛されて止まないアルバムのひとつがVashti Bunyanで、素朴、英国的、伝統的な楽曲、そして何よりも優しい。このアルバムこそがトラッドフォーク世界を聴きたくなり、出会えた事に至福の歓びを感じるに相応しいアルバム。
褒めすぎだけど、それくらい最高の作品。Vashti Bunyanの1970年の唯一の作品「Just Another Diamond Day」。何十年も経ってからセカンド「Lookaftering」が唐突にリリースされたが、優しいフォークギターとVashti Bunyanの素晴らし優しくて素朴な歌声が絡み合って奏でている音で、多少の彩りを与えるためにフィドルやピアノ、バンジョーやマンドリンが華を添えるけど、基本的に歌とギターだけ。そしてここにもフェアポート人脈はしっかりと根付いていて、この後のフェアポートを盛り上げていく重要な一員となるデイヴ・スウォーブリックとこの世界では有名なサイモン・ニコルのサポートもクレジットされており、単なる歌の綺麗なお姉ちゃんではなく、フォーク界の筋では実力を示していたからこその人脈を生み出したから、並みではない。
アルバムジャケットの素朴な雰囲気がそのまま音に出ているので、この忙しい世の中から切り離れたところで聴くと全てを忘れ去れる感じになり、日だまりの午後に聴きたい感じで、本作も紙ジャケでリリースされるとは実に日本は素晴らしい国。アナログでは見かけなかった一枚で、その存在すら伝説的だったし、セールス的には全く振るわなかった一枚としても有名で、だからこそレアアイテムだったが、CDのリリースも結構遅かったから全然聴けないままで最初に英国でCD化された時にあちこち探し回って入手して聴いたらノックアウトされた素晴らしいアルバムで英国フォーク界広しと言えどもこれほどの作品はなかなかない。

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