The Allman Brothers Band - Live At The Fillmore East (1971):
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本場アメリカ南部の音は違った。時代は1970年、クラプトンの望郷の彼方を手伝った男、デュアン・オールマンの属するオールマン・ブラザーズ・バンドに脚光が当たったのは英国のブルースギタリスト、エリック・クラプトンとの共演が大きく、サンフランシスコでのムーヴメントは終焉を告げ、敬愛するマイク・ブルームフィールドも放浪の旅に出た頃に南部の土臭い香りを引っ提げてのブルースサウンドで後にサザンロックと命名されるひとつの垢抜けたアメリカならではのサウンドが世界を制する時代がやってきた。
若かりし頃にブルースにハマって、流れでサザンロック系に進んだけど、今はあまり聴いてないので、久々にサザンロックに手を出しているが、いわゆる白人ブルースサウンドとも違って洗練されており、しかもその中でも最高の名盤「Live At Filmore East」は更に深みにハマってもこれ以上の作品には出会えないレベル。それほどに最高の瞬間が押さえられている名盤で昔は9曲入りの二枚組で、他のアルバムに断片が収録されてたけど、今はデラックス・エディションCDでライブの流れ通りに編集されて聴ける。
このライブアルバムは凄い。初っ端からロック以外の何物でもなく、更にビシビシと刺さるように響き渡ってくるし、圧倒的にデュアン・オールマンの才能が張り巡らされてて、プレイヤー志向の人が聴くと相当ヤラれるアルバム。走りすぎずゆったりと進んでいるサザンロックと呼ばれる、レイドバック風ながら熱い演奏で1971年の2月のライブのしかもフィルモアだから、狭くて熱気ムンムンでバンドもノリに乗ってる時期。リリースはバンド側の強引な想い込みで重役連中は渋々納得してリリースしたらしいが、メンバーは相当の自信があったライブなので、レコード会社の反応は問題だ。この後「Eat A Peach」制作中にバイク事故での早すぎる死もまたオールマンの歴史だが、どうしてもサザンロックには悲劇がつきまとっているイメージがある。このアルバムも素晴らしいけど、ちょっと前の時期のライブ盤「Live At American University 1970」も同じ布陣でリリースされている。

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