Jimmy Rogers - Chicago Bound:

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 シカゴブルースの名門レーベルと云えばすぐに思い出すチェスレーベル。実に数多くのブルースメンを育て上げ、そして巣立っていったが、中でもチェスと最も密接なイメージを持つブルースメン、ジミー・ロジャース。多分、最もシカゴブルースらしいサウンドを出していたからかもしれない。

 例えば誰かにブルースはどういう音楽をイメージするか訊くと大体の人がイメージする音が、多分ジミー・ロジャースの演奏するブルース。それくらいモダンでブルースらしいサウンドを奏でていて、全く堅苦しくなく疲れない自然な音楽。その辺は彼の人柄と勝手に想像しているけど、それが故に集まってくるメンバーも豪勢でリラックスしたチェスレコードの集大成とも言えるセッション的アルバムが出来上がった。

 「Chicago Bound」。1950年から1956年頃の彼の作品を纏めたベスト盤をひたすら聴いていた。結構古い人で、1945年にはマディの脇で既にギターを弾いていた。この頃のプレイヤーは皆ジャズメンみたいに誰かが音頭を取ったアルバムに集まる雰囲気があって、特にチェスは顕著だった。多分イメージ的にはブルーノートを目指していたかもしれない。それで色々と人脈が出来たけど、1950年頃にマディの録音の後にそのままジャムった雰囲気が出てて実に良い。裏ジャケを見れば一目瞭然で、マディ、リトル・ウォルター、オーティス・スパンもいて、道理で初っ端からハープが強烈でピアノが良い雰囲気出していた。結構シンプルなギターサウンドで派手さはないけど味がある渋さ。

 ロック畑ではあまり取り上げられなかったので、多分イギリスの知名度がイマイチだったかもしれない。1999年には超スペシャルゲスト陣に固められた作品「Blues Blues Blues」をリリースするが、ロックファンならば聴いておきたい一枚。ジミー・ペイジ、ロバート・プラント、ミック・ジャガー、キース・リチャーズ、クラプトン、タジ・マハール、ジェフ・ヒーリー、ローウェル・フルソン、スティーヴン・スティルス。しかも最後の「Boom Boom」でペイジ、クラプトンとジミー・ロジャースをバックにプラントがあの声でブルースを歌うあり得ない姿に感動する。ミックやキースの演奏も一緒で聴き慣れた声やギターが鳴るけど、それがホンモノと一緒にやると可愛く聞こえる。でも最後の最後まで息を抜けない、とんでもないセッションアルバム。これもジミー・ロジャースの人柄のおかげか。





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フレ
Posted byフレ

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