Willie Dixon - I Am The Blues:

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 レッド・ツェッペリンにハマるとそれぞれの楽曲のクレジットを楽しんだり、元ネタ探して深みにハマる土壌はあるが、その中でも結構不思議だったウィリー・ディクソンの楽曲「I Can't Quit You, Babe」「You Shook Me」。

 通常クレジットを見れば大体その原曲をプレイしているミュージシャンが書かれているので元ネタ探しをしていたが、ウィリー・ディクソンはブルースプレイヤーではなく作曲家、アレンジャー、時にベーシストの裏方よりの人から原曲探すと異なるブルースメンにしか出会わない。「I Can't Quit You, Babe」はオーティス・ラッシュだし、「You Shook Me」はマディもあるけどアール・フッカー。1970年に突然自身が作曲した有名な作品をアルバム一枚に収めてリリースした「I Am The Blues」と自信の表れとしか思えないタイトルのアルバムを出す。こいつが凄くて、60年代のロックミュージシャン達がこぞってカバーした曲や、この後に皆がカバーする曲を収めた嬉しいリリース。アレンジやブルース的なセンス、深さは敢えて出していないのか、サラリと聴けるサウンド。シカゴブルース界の超大物裏方だからそれくらいの読みでアルバム出している。

 マディやハウリンの裏方と云えども実に色々とメジャーな曲を作っている。ブルースはプレイヤーの個性が浮き出てくるから、楽曲は二の次感があるが、この人の作品は見事に裏切り、やはり楽曲だと云わんばかりに披露している。「Back Door Man」と言えばドアーズ、「I Can't Quit You Baby」はオーティス・ラッシュ、ウィリー・ディクソンはコブラとも仕事をしていた。それからZepのカバーが有名、あとはリトル・ミルトン。「Spoonful」はハウリン・ウルフ、そしてクリーム、クラプトン、「I Ain't Superstitious」はベックがファーストでやってた。「You Shook Me」もZepだけど、これはアイディアレベルからマディと一緒に創り上げて、その後アール・フッカーがフレーズだけパクった経緯もあるようだ。「I'm A Hoochie Coochie Man」はハウリンのヒット曲、そしてストーンズのカバーが有名。同じく「The Red Rooster」もハウリン・ウルフとストーンズ、マニアックにクラプトン。マディの出世作「I Just Want To Make Love To You」もディクソンの作品。やはり凄い経歴。こんな感じでチェスレーベルに多大な貢献をしたディクソンはロックに近い系譜を持ってて楽しめる。そんな経歴を一気に纏め上げたボックスセットもあるので気合い入れて聴くのも良い。





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フレ
Posted byフレ

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