Sonny Boy Williamson - One Way Out:

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 演奏を媒体に録音して形に残す行為はレコードで初めて実現して、1920年代頃に遡る話。それでもまだ80年くらい前で、技術の進歩は凄い。今やデジタルだが、自分達が耳にする音の中で一番古いのは多分ロバート・ジョンソンの録音で1930年代半ば頃の音源。戦前だからそれくらい。しかし今残っているのは凄いとつくづく思う。たまたまソニー・ボーイ・ウィリアムスンの「ワン・ウェイ・アウト」を聴いて、調べると1955年から60年頃に録音された音源と書かれてた。

 そんな時代のアルバムではなく、シングルの吹き込みを纏め上げて、アルバムリリースされたのは1965年。「ワン・ウェイ・アウト」で、ソニー・ボーイ・ウィリアムスンIIの傑作と言われる「ダウン・アンド・アウト・ブルース」と比べて甲乙付けられない作品。後者はマディ・ウォーターズ、オーティス・スパン、ウィリー・ディクソンのメンツが揃っていたから代表作だけど、「ワン・ウェイ・アウト」でマディは参加していないのか、そういうギターがいくつも聴ける。一応ギターはロバート・ロックウッド・ジュニアが弾いているようだ。確かにこの人とマディ・ウォーターズのギターは似てる。

 そもそもソニー・ボーイ・ウィリアムスンのハープは見事で、歌かハープかギターのオブリガードか全く区別なく、遜色なく普通に入ってくるから不思議。ここまでハープを吹き倒す人も多くないけど、バンドがどうでも自分で歌ってハープ吹いてブルースしてるので、それだけでクラクラする。録音も一発録りだからライブ感たっぷりだし、白熱した空気が詰め込まれている。この音を聴いて英国の白人坊や達は狂喜して駆けつけた。ロバート・プラントはその最たるもの。アメリカの本場に行けばリトル・ウォルターやジュニア・ウェルズもいるが。ブルースは良い。曲を知ってる知らない関係無しに浸れる。ジャズもそうだけど、音に身を任せられる。



US_blacks

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フレ
Posted byフレ

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