Neon Rose - A Dream of Glory and Pride (1974) :
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英国のロックは聴き尽くした自信が多少あって、最近はドイツに手を付け始めていたものの、日夜情報が入ると聴いている時間が追い付かないが、それでも今の時代はYouTubeでも聴けるので雰囲気は掴める。スウェーデンのNeon Roseの1974年リリースのデビュー作「A Dream of Glory and Pride」は、初期2枚がVertigoから出てて、英国ではないからか、自分の頭の中のカタログから抜け落ちてるいた。間違えて聴いていればその頃から相当気に入ったが、残念だったがそれでも出会えたから良かった。
Neon Roseのファーストアルバム「A Dream of Glory and Pride」は普通こういうバンドは初っ端の曲がインパクト絶大だが、なぜか冒頭の曲は全然面白くなく、2曲目以降が俄然燃えます。音は硬質なハードロックで英国の同時期のハードロックバンドはもっとブルース色してたけどNeon RoseはそれがないからBudgieくらいしか同列に語れないが、残念ながらあそこまで鋭角的ではなくマイルドな不思議な質感。アルバムの曲構成も見事で、冒頭曲の好みはともかく、3分半のショートな普通のロックを聞かせて、いきなり硬質なギターのアルペジオから始まるプログレハード大作、そしてベースがカッコ良い「Love Rock」へ繋がり、最初はパープル好きな人が好む疾走感ある展開で、ハードロックなひよには肩透かしか。また硬質なアルベジオとベースラインが絡む美しい「Primo」で若干の様式美を楽しみ、Neon Roseの真骨頂へ導いてくれる良い展開で、とてもトリオと思えない幅の広さがある。
アナログだとB面一発目「Let's Go And Get That Boy」はカッコ良いギターリフからスタートする快適な勢いを持ったいわゆる王道ロックスタイルでそのままで終われないのがNeon Roseの良い所。そして意外な事に硬質なアコースティックギターにフルートが絡み叙情的マイナス20%くらいで聴かせてくれる「Julia's Dream」と加えて演歌調なギターが奏でられ予想通りのバラード展開だがこの歌メロは読めない。今まであまり経験した事のない歌メロの作られ方がスウェーデンか。どこか日本のハードロック最初期と被ってくる時代で、アルバム最後の大作「A Dream of Glory and Pride」は10分の作品でアルバム・タイトルにしている自信の表れだが、気合の入ったプログレ。バンド全員で力を振り絞ってやってて嬉しい。展開はハードロックの世界なので苦痛でもないし、無理もないのでテクの未熟さも気にならないし、更にメロトロンまで被せてる。
大満足な一枚「A Dream of Glory and Pride」だが、この後オリジナルアルバムが2枚出ていて、さらに発掘アイテムが一枚、ちなみに2005年のCDはボーナストラックにシングルが入ってて、「C'mon Everybody」のスーパージャジーハードロックバージョンはHumble Pieの比じゃないくらいやり尽くしてる快作。

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