Atoll - L'Araignee-Mal (1975):
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ユーロロックの道標には必ず入る定番作品はほとんどそこから素直に入って、分かりにくかったユーロロックの世界へ扉を開けてくれた。普通のロックならどこかで聴いてカッコ良かったからと探して聴けたがユーロロックは英国のプログレを漁ると出逢うし、レコードの餌箱漁るとプログレの次に必ずユーロロックがあるのでジャケットだけは覚える。
フランスのプログレッシブバンド、アトールの超代表作で1975年リリースのセカンドアルバム「組曲・夢魔」は日本で売り出す時に使われた宣伝文句が「フランスのイエス」だったので先入観があるけど、あまりそうは感じなく、もっと柔らかい音色やバイオリンがあるが、多分フランス語の質感が大きい。
メルヘンチックな空気に包まれた透明感溢れた音で、どの楽器も主張し過ぎていないからバンドの音は聴きやすくソフトな空気が流れているし、テクニックも素晴らしいが、面白味は難しいく冷淡なまでの音の洪水がシンプルなロックファンを寄せ付けず、知的なリスナーの琴線に触れるべく音作りされている。サウンドコラージュも散りばめられたユーロロックの名盤と誰もが気軽に聴いて楽しい音ではないが、この世界にハマり込む人達には絶賛されるアルバムは多分確かで構築美が素晴らしく、アルバム全体を通して似た曲調が並ぶ難点はあるが安らぐ音世界。

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