Quella Vecchia Locanda - Il Tempo Della Gioia (1974):

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 昔はCD屋に行くと色々と出ていると実感したけど、コーナーを独占している紙ジャケコレクションが顧客ターゲットを見据えており、果たして今はいつの時代かと思うくらいだったが、それは音楽雑誌のコーナーも同じで、表紙を飾るバンドを見るといつの時代の雑誌かと思うくらいにクラシックロック連中が表紙を占めている。CD屋も紙ジャケ再発で古いのばかりが並んでいるし、基本的には紙ジャケならアナログ盤の方が馴染み深いし、紙ジャケの良さはあまり分かっていないがただ廃盤が再発されるのでありがたく、更にリマスターされているから良し。

 最近店頭で見かけるジャケットも一昔前はスーパーレアなアナログアイテムで名が高かったが、すっかりその影もなくなり、今はその音が評価されているクエラ・ヴェッキア・ロカンダの「歓喜の時」は1974年リリースの二枚目の作品で、この手のバンドが二枚アルバムを出す事も珍しく、どちらも傑作だから余計に名高いバンドにもなる。

 「歓喜の時」は胸がドキドキする繊細なピアノとバイオリンが美しくてゾクゾクするし、2曲目の「様式美的」は実に美しく叙情的なシンフォニックで3曲目の「歓喜の時」は全ての要素が詰め込まれて、ピアノもバイオリンもギターも良い、言い表しにくい独特のイタリア調。B面は大曲2曲で、壮大なコーラスと目まぐるしい展開にコロコロした音が出てくるので面白く、この時代のクリムゾンに影響された軽めなスネアの音だけど、非常に聴きやすくて良い。





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フレ
Posted byフレ

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photofloyd(風呂井戸)  

 フレさんのおかげで久しぶりにイタリアもの懐かしく聴く機会を持たせていただいてます。このQuella Vecchia Locanda も30数年前に「EDISON」のCDの"European Rock Series"で手に入れることが出来て感動したんですが(今でも感謝してます^^)、それ以前は幻でしたねぇー-。完全にクラシックがベースにあってのロック進出でピアノ、ヴァイオリン、フルートの美に降参したものですが、ロックのスリリングさ、ジャズの要素まで入ってのイタリアン・プログレの究極の完成形ですね。
1stアルバムのほうの最後の曲"夢、眼ざめ、そして・・"の美なんかは、一生忘れられません。その美がこの2ndの冒頭に繋がりますね。

2022/09/08 (Thu) 12:06 | EDIT | REPLY |   

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