Il Paese Dei Balocchi - Il Paese Dei Balocchi (1972):
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イタリア勢の中から傑作一枚だけを世に放ったまま突如シーンから消えたバンド、Il Paese Dei Balocchiはプログレッシブロックだが、かなりクラシックのバロック寄りで、冒頭の楽曲からハードロック路線を絶ち切ってストリングスの強烈な効果と落差が印象を強めており、アルバムは短めな曲で世界を語ってるので入り込みやすいけど、基本インストでハードルを上げ、パワーとパフォーマンスの音の洪水で楽しめる。
アルバムジャケットのカラフルさと音世界のカラフルさがリンクして、トリップしながら聴いたら心地良い一方、元来イタリアが持つ力強い美しさも顔を出して、普通では考えられない展開が特徴的な風景画を見ている美しさで非常にドラマティックなストーリーを演奏している印象が本作の邦題「子供たちの国」かもしれない。アルバムはバラバラ感が目立つので取っ付きにくいけど、一つずつ聴くと作り込まれて聴き手を驚かせる意向も見え隠れするし、ソフトで繊細な側面が強いけど大胆なアルバムの作り方は新鮮なので、この路線で何枚かリリースしても楽しかったのでイタリアのロックは層が厚い。

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