Osanna - Milano Calibro 9 (1972):
1 Comments

イタリアンプログレッシヴロックの醍醐味を象徴するバンドのオザンナは、一般的には1973年発表の三作目「パレポリ」が傑作だが、今回は1972年発表の二作目「ミラノ・カリブロ9」だ。イタリア的なストリングスによる美しい盛り上げ方を得意として、ドラマティックな静から動の曲構成は素晴らしく美的なバロック音楽でギターも自己主張して、この時期のイタリア独特のエグい音で切り込んでくるサウンドが特徴的。フルートの狂乱ぶりも派手なのでゴッタ煮的だけど、美しさは一貫した見事なアンバランス的構築美だから、ニュートロルスと一緒に聴くと面白い。
「ミラノ・カリブロ9」は同名映画のサントラで作られたようだが、どんな映画が逆に気になるし、叙情性に長けた曲から派手に作られたドラマ的展開曲、フルートが効果的な印象を与え、且つ英語で歌い上げるイタリア的熱唱法はカンタトゥーレロックバラード最高の出来映えで曲構成がプレリュードからテーマへ渡る組曲形式でアルバム全体は30分強しかないが、世界を堪能するには十分な作品。

- 関連記事
-
- Quella Vecchia Locanda - Il Tempo Della Gioia (1974):
- Osanna - Milano Calibro 9 (1972):
- Il Paese Dei Balocchi - Il Paese Dei Balocchi (1972):