Museo Rosenbach - Zarathustra (1973):

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 ハード&インテリジェンス且つドラマティックな美しさを持つ世界はイタリアが一番になるが、70年代のイタリアンロックはブリティッシュ・ロックに負けないくらいの技術とサウンドを持ったバンドがゴロゴロと出てきて、英国的サウンドとは一線を画す叙情性は元々がカンタトゥーレの熱い国なのでその情熱が音楽に反映されている。

 そんなイタリアンロックの中で最初に触れたアルバムがムゼオ・ローゼンバッハの唯一作「Zarathustra:ツアトゥストラ組曲」は当時英国産ロックに浸かっていたけどマンティコアレーベルからPFMがチラつき、レコード屋にはユーロロックコーナーがあって、名盤はいつの間にか覚えていたし、本作はクリムゾンの叙情性が好きだから最初に手に取った。

 ムゼオ唯一作品はクラシカルで自己満足型の叙情性たっぷりの美しいメロトロンが堪らないし、軽快なドラムのフィルインも感情を呼び覚ます。イタリア語の歌で巻き舌且つあの発音なのでもうご満悦なこの作品はドラマティックな美しさがあり、メロトロン+ムーグと歪んだギターが入っているからロックらしく、いきなり曲調が変わる繋ぎ方も多くプログレッシブ感満載で、全体の構成美も凄く攻撃的で勢いもあり叙情的。

 日本盤がリリースされる程のイタリアンロックの中でもかなり上位に位置する名盤でインパクトあって、久々に聴いても面白く、つい聴き込んでしまったが、1999年に突如再結成アルバムリリースもあり、また今では来日公演とライブ盤まで出ている始末で驚いた。



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フレ
Posted byフレ

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photofloyd(風呂井戸)  

 イタリアン・プログレ・ロックの不滅の名作といわれる「Zarathustra」、反キリスト教的思想に貫かれたヘビー・シンフォニック・ロックとして日本でも大もてのアルバムですね。ここにはイタリアの社会状況が重要で、日本も社会混乱したオイル・ショツクや当時のイタリアを支配した右翼キリスト教民主党の社会構造に対して生まれたともいえるところが、ある意味で深刻であったもの。イタリアではロック・コンサート禁止令も出た。このアルバムをリリースして数回のコンサートで解散。
 是非彼らを知る意味で、約20年後にMELLOW recordsから出た彼らのアルバム『Rare & Unreleased』を聴いてほしいですね(ビートルズなどのカヴァーもある)。
そうそうリンクさせてください ↓
http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2016/09/post-6b4b.html

2022/09/03 (Sat) 09:59 | EDIT | REPLY |   

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