Mauro Pagani - Mauro Pagani (1978):

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 アチコチで評判の良いアルバムだったので一度聴いてみたいと思いながらもなかなかCD買うまでは進まなくて、そのまま放置になっていたマウロ・パガーニの最初のソロアルバム。PFMの活躍云々もまだ自分はきちんと把握できていないので、そこでソロ作品と言ってもなかなか進まなくて、それでもふと思い立ちレコードを見かけたので、アナログ入手して聴いていたが、このキングのアナログ盤は綺麗な美品で素晴らしく国内盤はしっかりしていて良い。

 1978年リリースのPFM脱退後のファーストソロアルバム「マウロ・パガーニ~地中海の伝説」ではジャケのイケメンを前面に出したアイドル性が売りではなかったと思うが、かなりファンを惹き付けるものではあるだろう。この人はバイオリンとフルートを吹く人。

 ロックに於けるバイオリンのヒステリックさ、音色の特異さは非常にインパクトが強いので好きだけど、こういう形で聴けるバイオリンはロックの領域かと疑問符を抱く。プログレやユーロロックのファンだから「マウロ・パガーニ~地中海の伝説」を好きになるかは音楽的には違うが、新たなる領域の発見で好きになれる可能性は大いにあり、実際自分も思ったけど、凄く爽やかで熱い感じで、イタリア独特のしつこさはほとんどなく聴きやすい。そしてバイオリンの音色はもちろん、女性ボーカルが一部入っているけど、結構強烈で熱い国の歌。間違っても普通に英国やアメリカ、日本では出せない音で民族音楽的と地中海音楽をベースにと言われているが、確かにあまり聴いた事のない土着的な音楽。

 これだけバイオリンを聴かせれるインストロックアルバムは少なく、多分音楽のレベル的も非常に高いし、バックにはアレアやPFMのメンバーが参加して、テクニック面は安定した演奏だし、自分の追求したい音を出し切っている。これが満足度高かったため、以降のマウロ・パガーニの音楽活動は第一線ではあまり見られなくなってきたようだから、常に物足りないと思ってるくらいが丁度良いかもしれない。



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フレ
Posted byフレ

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photofloyd(風呂井戸)  

PFMファンであれば誰もが聴いたアルバムですね
国際的にまで登った時、ふと自分の足元を見つめてみたといったところでしょうね。
従ってロックに登場するスリリングなヴァイオリン(ニュアンスは無いでは無いが)とは別物。
日本で「地中海の伝説」なんていいタイトル付けたものです。当時はあまり聴かなかったですが、今の方が味を感じます。
PFM「Jet Lag」とともに、プログレッシブな波の中でロックを若さで無化夢中に演じてのふと我を見つめての一つの到達点だったのかも。後半の彼のフルートにも人間としての原点への迫りを感ずる。

2022/09/01 (Thu) 11:20 | EDIT | REPLY |   

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