Banco Del Mutuo Soccorso - Darwin! (1973)

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 これぞイタリアンロックと言わんばかりの怒涛の演奏力とアンサンブル、更にカンタトゥーレの影響によるイタリアらしい歌と、英国プログレッシブと比べても全く引けを取らない独特のプログレッシブさを持ち合わせた強烈な攻撃性と即興性を兼ね添えたBanco Del Mutuo Soccorso=通称バンコ。

 1972年にデビュー作「ファースト」の壷型のジャケットが有名だけど、キテレツな印象が否めなかったので後回しになっていたバンドで、三枚目の「自由への扉」は中古レコ屋で見ていたので聴いたけど、今回はその合間に位置するアンサンブルが強烈なセカンドアルバム「ダーウィン」をちょいと前にアルバムタイトルを見かけたからチャレンジ。

 「ダーウィン」は爽やかにすら聴こえる即興的な音のぶつけ合いが頼もしく、イタリアンロックの起伏は例に漏れずバンコも情感たっぷりに激しく音の歓喜の差を出しているのでハマり込める人は大好物だろうし、演奏力も凄いし予測できない怒涛の音の流れに中世の宗教観の重さを感じる。明るく脳天気なイタリアンからは想像もつかないイタリア建築美に代表される歴史の重さが出てくるので、何度聴いても戦慄を覚える世紀の傑作と呼ばれるに相応しい一枚。

 使われている楽器群が多すぎて分からないが、英国プログレッシブにはここまで多様性を持ち得たバンドはないし、こんなに多数の音色を組み込んで構築するバンドも多くないから、独自に進化しているイタリアンロックと実感するし、時代の産物とも云える。



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フレ
Posted byフレ

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