P.F.M - World Became The World (1974):
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イタリアンロック及びイタリアのプログレッシブバンドを世界に知らしめたバンドと名高く、更にその地位も当然な演奏技術とアレンジ力、そして曲構成の素晴らしさと洗練されたサウンド作りで、どれもが世界レベルに相応しい「Premiata Forneria Marconi」、通称P.F.Mだ。キング・クリムゾンを離脱したピート・シンフィールドがイタリア国内で既にデビューを飾っていたP.F.Mのアルバムに英語詞を提供し、編集してリリースされたアルバムが有名な「幻の映像」で、供給元となったレーベルはEL&Pの設立したマンティコアレーベルだったから世界デビューの話題を手伝っている。
その後の1974年に世界デビューして好評を博しているP.F.Mの次なる作品となった「甦る世界」が最高にカッコ良く、以降も別の意味でのカッコ良さは持っているが、このアルバムは美しさも激しさもテクニックもハートも構築美も野性味も全て持ち合わせている。世界デビューした後なので英語バージョンとイタリア語バージョンもリリースされており、英語バージョンは青いジャケでイタリア語バージョンは緑色のジャケと分かりやすくて良いが、収録されている曲は英語バージョンの方が一曲多く、曲順が異なっている。こういうサウンドを奏でるバンドのアルバムは曲順に意図があるので、元々の曲順は英語版の方が自然な気もするが、自分は英語バージョンに親しみがあるからしっくりくるだけか。イタリア語のP.F.Mの良さも比較論で聞くとなるほどと思うけど、根が英国ロック好きなので英語版の方が聴きやすいけど、イタリア語の響きが好きな人も分かる。
このアルバムはカラフル且つ音色がとても艶やかで楽しくなり、陰鬱さは全然なくて美しく楽しくロマンティックに聴けるから、他にイタリアン聴いてても見当たらない、流石P.F.Mの世界ながらプログレよりもポップスに近いロックで、マウロ・パガーニのバイオリンと元アレアのベーシストの味が凄い。

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