Babe Ruth - Amar Caballero (1974)
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アナログレコードで音楽をゆったりと鑑賞するのは今の時代では非常に贅沢な趣味かもしれないが、久々にアナログでじっくりと聴いてみた時に、音の良し悪しや暖かみ、クリアーさなど特性はあるものの、レコードジャケットを眺めながらライナーノーツに目を通し、クレジットをしっかりと見ながら飛び出してくる音を楽しむ時間は満喫できると思った。別にCDでもライナーがあるので出来る話だけど、実はあまりそうやって聴かないし、MacにCD入れてそのまま流してネットやら何やらをしながら聴いている方が多いのでちょっと趣が異なる。聴いていたアルバムは大した作品じゃなく、先日紙ジャケ化されたけどアナログあったと思って探してきたベーブ・ルース。
1974年リリースのセカンドアルバム「アーマー・キャバレロ」は、一般的には知られていないから言葉が適当ではないけど、英国ハードロック系列に分類される音だが、このセカンドアルバムはかなり異色の出来映えで、当時はこのままどこに行くのかと不思議な期待感を抱かせるバンドだったかもしれない。ファーストアルバム「ファースト・ベイス」は概ねハードロックに分類される音が中心ながら曲も割と長めでザッパのカバーがあったので名盤的扱いではあるが、セカンドアルバム「アーマー・キャバレロ」はリーダーのアラン・シャックロックの趣味嗜好が恐らくスパニッシュ系統に向いたためか、スパニッシュ的センスを多く反映している作品に仕上がっている。更にそこに管楽器部隊も一緒に同居していることで実に不思議なサウンドを描いているし、ハードロックらしいハードロックは3曲目くらいのものだが、これがまた後半の盛り上がりがすごくて流石に十分に満足出来る。ただ、それ以外は割と短めの曲で節々にスパニッシュギターフレーズを入れて、B面はそれだけで出来ている曲も収録しているくらいで、相変わらずリズムも不思議なポリリズムがあったり変拍子ではないけどちょっとおかしいのがあるから、多分凄くフランク・ザッパ的な楽曲構成になっていて面白い。
ジャケットはヒプノシスの作品だが、アメリカ盤は英国盤の右側を削って馬が右端に来るようにして馬隊が表ジャケットで見えるようにズラしてあり、そもそもダブルジャケットでリリースを考えなかったのがアメリカ盤で、馬と言うか角があるからユニコーンだが、個人的にはこのバンドは凄く好きで、お転婆娘のボーカルのヤニタ・ハーンがぶち切れていてスカッとするし、この頃ハードロックで女性ボーカルはあまり居ないから新鮮だった。楽曲構成もユニークで一気に集めて楽しんだ。4作目以降は主役のアラン・シャックロックが抜けてしまって、ある意味別バンドになるが、その時のギタリストが後にホワイトスネイクに参加するバーニー・マースデンだが、YouTube探ってみたら映像があったので驚いた。もしかしたら初めて動いている姿見たかもしれないが、やはりお転婆お姉ちゃんっぽくて良いな、ヤニタ。

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