Bodkin - Bodkin (1972):
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モノの本にも載ってないアルバムで自分の好みかどうかはレコード屋で実際にジャケットを見てそのセンスで買うか買わないかを決めるしかないし、その場ではクレジット見るけど、全部知らないから知ってる名前がある方が少ない。あれば、それは何らかの基準になるし、次はレーベルだが、レーベルに属しているバンドは大体把握しているのでそもそも知らないバンドもそんなに多くはない。英国ロックを制するにはレーベルから攻めろ、みたいなことが言えるかもしれないが、それから外れた作品も山のようにあって、特に自主制作になると、果たして聴く必要あるのかとの話だが、これが後に結構な評判になるのが面白くてレコード探ししていた。
1972年リリースの超マイナーバンド、Bodkinの「Bodkin」はレコード屋で見た事ないし、これはもうネット時代になったから知ったので大した事は言えないけど、音を聴くともう大好物で、アマチュアでもこれくらい出来るだろうレベルでしかないカッコ良さ。オリジナルのジャケットでは怪しげな船の写真の上に「Bodkin」と書いてあるだけながら、イタリアのこの辺の再発ばかりをリリースしているAkarmaからのCDでは6面開きの黒山羊の頭をどアップにした、如何にも黒魔術的な匂いを漂わせたジャケットになって興味深い。
オルガンハードとギターハードの両方を兼ね添えた音で、この手の作品はUriah Heep的な音になるのはごく自然な話なのかとても似ているが、曲調はともかく、ボーカルの歌い方もそんな感じで、英国だと思うのはどの曲もやはり気品高いメロディや旋律がしっかりと脈打っているところ。叙情性もしっかりと味わえるし、更に変幻自在なアレンジで曲を次々と展開していく面白さも正にB級的でアルバムには5曲しか入ってなくてA面は同タイトルのパート1,2と区切られた同じテーマの大作。これが妙な効果音無しでしっかりとギターと鍵盤のリフを中心にバンドアンサンブルだけで攻めてくる攻撃性が高いバンド。
こういうバンドは後のNWOBHMに評価されても良さそうだが、魔術的なニュアンスとバンドメンバーの怪しげな風体や攻撃的なリフによる楽曲構成がお手本のバンドだが、あまり影響を受けたとは聞かない。しかしこんな音がよくリリースされたとつくづく思う。

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