Meshuggah - Obzen (2008):
2 Comments

いつしかロックと呼ばれる世界の半分くらいが実はメタルと思うようになっているが、確実に深い沼が漂っているし、一般のロックの底の浅さと比べれば明らかにその比重が逆転している深みと思う。その深みがどういう方向に向かうかが個人の嗜好で多様な世界でもあり、例えばベビメタのある一曲が複雑なリズムの上に成り立ってて、さらりとライブで歌いこなしている姿に驚いたが、その源流漁りで辿り着いたバンドがスウェーデンのメシュガーの「Obzen」。
90年代初頭から活躍して、作品毎に常軌を逸した音世界に進んでいる基本はデスメタルな人達だが何が一体あのヘンなリズムの影響かと知りたい欲求に負けて挑戦して深さを実感して良かった。Rammstein好きでデジタルなメタル、インダストリアル系は免疫はあったから、Meshuggahのデジタル的なドラム音、インダストリアル音は平気だったし、ボーカルはダミ声を通り抜けたデス声だけど、まだメロディらしきものがある見事さ加減。そしてそれらを上回る驚きのサウンドがインダストリアル的でドラム音もヘンなリズム感でポリリズムもあるけど多分拍を入れる場所やアクセントをズラして聴いている側に妙な違和感、変拍子感を植え付けている。拍は普通のビートで割り切れる感じだけどメロやリフ、ドラムがズラしているから面白く、Led Zeppelinが得意なパターンのスピードメタル版とも言えるのか、音的には似ても似つかないけど、そういうスタンスだから歌があまり気にならず、バックの演奏を聴いてしまう。こういう音が好きではないが面白さはあり、プログレ通に受ける部分はこういうトコロだが、8弦ギターでこれだけ低い音が歪む珍しい音の参考にもなる名盤。

- 関連記事
-
- Opeth - Watershed (2008)
- Meshuggah - Obzen (2008):
- Metalite - A Virtual World