Ten - Ten (1996):
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90年代に活躍し始めたバンドやメンバーも既に20年以上のキャリアを持つベテランの域に入ってて、幾つものプロジェクトやバンドを動かしているが、既にひとつのバンドだけで活動する人もほとんどない。昔のJazzと同じで、ロックの世界もリーダーアルバム感覚もしばしばで、脱退から新しいバンド、そして再結成から分裂など、色々なパターンを見ているが、あまり見てると仕事に対する忠誠心の凄さは目に付くけど、リスナーやファンへの姿勢を疑う時もある。
Tenの1996年のデビューアルバム「Ten」はボーカリストのゲイリー・ヒューズのソロアルバムを制作予定でゲストメンバーを集めていた時に出会って意気投合したバンドで、リアルタイムで聴いてないしバンド名も意識してない英国のハードロックバンドだが、後の時代で聴けるから有り難い。アルバムのオープニングからVan Halenのファーストのギターのトーンとプレイで聴かせてくれるので、どういう曲が出て来るか期待させるし、凄くギターがカッコ良いバンドとワクワクしてたら爽やかなリフと曲が始まって、影のあるハードロックが展開されながら、中音域のボーカルが大人チックに歌を広げてる。
ファーストアルバムならではのトーンが詰め込まれている印象で、ソリッド且つシンプル、そして自分達のプレイをつぎ込んでるし、余分な音色や化粧は全くしていない音だからファーストアルバムはどのバンドも好きだ。Tenもそれは同じく、ましてやキャリアがある連中だから新たな一歩と今後のスタンスを出してるし、ターも泣きのメロディをたっぷり弾いて、基本的に速い曲はなく聴かせるメロディを理解してもらえる曲ばかり。それでギターキッズからも好まれるスタンスで、シーンでもそれなりだったか、今となっては古さを感じる部分はあるけど、意気込みは伝わってくる作品。

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